Gオーナー猛ゲキ!V逸なら2位も6位も一緒

[ 2010年9月7日 06:00 ]

 巨人・滝鼻卓雄オーナー(71)が6日、逆転Vを厳命した。リーグ4連覇に向けて、首位・阪神に3ゲーム差と窮地に追い込まれたチームに、同オーナーが異例の猛ゲキ。残り22試合での逆転劇に、「緩慢プレーは駄目」「ミスは許されない」「打線に火をつけろ」と熱い言葉で3カ条を突きつけた。

 あくまで目標はリーグ4連覇。常勝軍団にV逸は許されない。滝鼻オーナーは「優勝できなければ6位と同じ。野球の経営者から見れば、2位だって褒められない。巨人なんだから」と語り、残り22試合での逆転優勝に向けてチームに3カ条を課した。
 「緩慢プレーはダメ」
 7、8月は2カ月連続で負け越し、9月もここまで3敗1分け。夏場以降の低迷の要因に滝鼻オーナーは「守備の緩慢プレーは相手にスキを与える」と守備での集中力の欠如を挙げた。1日のヤクルト戦(富山)では左翼・ラミレスが4回に相川の左越えの打球を処理した際、初めから二塁での封殺をあきらめて山なりで内野手に返球。5回は青木の左中間にポトリと落ちる打球を全力で追わず、二塁を楽々と陥れられた。チームは最近10試合で10失策。「監督、コーチが言うべき」と守備面の引き締めを求めた。
 「ミスは許されない」
 守備のミスとともに投手陣の送りバント失敗も目立った。ここまでチームは犠打を試みた103回中、35回も失敗。成功率66%はリーグ最低だ。投手陣も43回中、17回も失敗。同オーナーは「投手はバントの役目が大きい。守りも含めてナイスプレーをすれば、今の逆風が追い風に変わる」と強調した。
 「打線に火をつけろ」
 とにかく点を取らなければ勝てない。前カードの中日3連戦は計3得点。同オーナーは「最近、坂本に粘りがない。誰かが打線に火をつけてほしい」とリードオフマンを中心に奮起を求めた。
 7日に巨人が敗れ、首位阪神が中日を下せば、阪神に対しても自力での逆転が消滅し、上位2球団の取りこぼしを待つしかなくなる。その中、滝鼻オーナーは「楽観はしてないが、悲観的なこともない。(優勝)マジックだって消滅することもある」。苦境のチームへの猛ゲキは愛情の裏返しだ。

続きを表示

2010年9月7日のニュース