イチローに常連の風格 清原氏らと談笑も

[ 2010年7月13日 09:10 ]

オールスター戦の前日練習で、清原和博氏(左)の訪問を受けるマリナーズのイチロー

 米大リーグのオールスター戦を翌日に控えた12日の公開練習で、マリナーズのイチローは特大のフェンス越えを連発した。フリー打撃の合間には同僚スター選手らと穏やかに談笑し、日本から訪れた清原和博氏、立浪和義氏らのあいさつを受ける。ゆったりした振る舞いは常連そのもの。カリフォルニアの陽光が気持ちよさそうだ。

 「先発できるなら1番は譲りたくない。ま、ナ・リーグでなら9番というのはある。それはピッチャーとして(球宴に)出ることですよ」。イチローのジョークが現在の自らの立ち位置をよく表している。ア・リーグのジラルディ監督(ヤンキース)は先発オーダー発表の際、9番にクロフォード(レイズ)、2番にジーター(ヤンキース)を起用した理由を話したが、「1番イチロー」には特に触れなかった。9度目のリードオフ。指定席は決まっている。

 現在地区最下位のチームの中から、ファン、選手間投票両方で選ばれたのはイチローだけだった。10年連続出場も出場選手で一人だけ。だが出場が当然という周囲の雰囲気から、イチロー自身は「これが当たり前とは思わない」と最も遠いところにいると感じている。

 何をやっても驚かれなくなっている。その現実に「カチンとくることはある」。だが「周りがそういうふうに変わっているのがいいかな、というのはある」。結局のところ、まんざらでもなさそうだ。(共同)

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2010年7月13日のニュース