松坂 制球力取り戻し1か月ぶりの6勝目!

[ 2010年7月13日 06:00 ]

<レッドソックス・ブルージェイズ>6回を終え無失点、軽くガッツポーズをするレッドソックス・松坂

 【レッドソックス3―2ブルージェイズ】レッドソックスの松坂大輔投手(29)は11日(日本時間12日)、ブルージェイズ戦に先発し、6回0/3を6安打2失点無四球と好投。右前腕の張りから復帰した6月24日以降、苦しんでいた初回の制球難を克服し、6勝目(3敗)を挙げた。白星は日米150勝を達成した6月7日以来約1カ月ぶり。手応えを得て前半戦を締めくくった。

【試合結果


 勝因は明快だった。ストライク。初回、第1球が外角に決まると、球審の手は次々と上がった。両リーグ1位の136本塁打を誇るブ軍相手に、88球中、70%に当たる62球がストライク。ベース上で勝負した松坂は「多くの打者にストライクを先行できた」と納得顔で6勝目を振り返った。
 右腕の張りから復帰した6月24日以降の3試合は0勝1敗、防御率5・06。いずれも初回が鬼門だった。すべて先頭打者に出塁を許し、初回だけで計8四球と立ち上がりの制球難を露呈した。しかし、この日は初回を15球で抑えると、24打者中16人に初球ストライク。結局、無四球で終えた。
 初回をどう乗り切るか。松坂は登板前の調整を変えた。「ちょっとしたきっかけで劇的に変わることもある」。通常は登板2日後にブルペン入りするが、中5日の今回は普段はキャッチボールだけで終わる登板前日にもブルペンに入り、軽めながら42球を投げた。この3試合は下半身が使えず、上半身に頼るフォームになっていた。ブルペン投球後にはシャドーピッチングも10分間行い、足の使い方や体重移動などを体に覚え込ませた。
 この日は全体練習前に1人早出でダッシュを繰り返し下半身にさらに負荷をかけた。過去2試合なかった150キロ以上は計21球。「きょうは最低限ですね」と自己評価は辛かったが、左足の踏み出しから体重移動がスムーズになった結果、ボールに力が伝わり、低めのゾーンで最速95マイル(約153キロ)を記録した。
 中継ぎ陣がフル稼働できたため、2ランを浴び1点差となった7回途中に球数88球で交代。消化不良ではあるが白星は次につながる。「後半戦も同じような形が続けられたらいい。試しながらやっていきたい」。上昇への道筋は確かに見えた。

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2010年7月13日のニュース