クルーン“ノーコン病”の後に悲劇あり

延長１０回登場も、２者連続四球でマウンドを降りるクルーン。舌を出してる場合じゃ…

　【巨人２―４阪神】剛球で打者を圧倒するオーラはない。延長１０回。巨人の３番手で登板したクルーンが関本にカウント２―３、鳥谷にはストレートで連続四球を与えた。原監督は投手交代を決断。わずか１０球、１死も取れずの降板はもちろん移籍後初だ。後を継いだ藤田は金本に内角球を２球続けて決勝３ランを被弾。首位・阪神とのゲーム差は８となり、自力Ｖが消えた。

　前日は７―０の快勝。２連戦を連勝すれば６ゲーム差に詰め寄れた。先発・内海が８回を１失点。２番手・山口も９回を抑えた。１４４試合分の１ならクルーンとの“心中”も考えられた１０回の場面。「ストライクが入らない投手では、こういうゲームにおいて勝負できない」。７試合連続セーブ中だった右腕の背信に原監督の声も沈んだ。
　香田投手コーチは「今後の抑え？クルーンでしょう」と配置転換を否定。３敗目を喫した守護神も「ストライクが入らないから降板を告げられても仕方ない。リリースポイントを修正したい」と切り替えた。残り４３試合。リーグ連覇を実現するには毎試合が正念場だ。

　≪二岡守備で足引っ張る≫巨人・二岡が今季１号ソロを放った。３点を追う１０回、ウィリアムスの２球目を叩くと打球は右中間席へ。“らしさ”あふれる一発で復活ののろしを上げた。課題の守備では４回、赤星の当たりを一塁に悪送球し（記録は三塁内野安打と失策）同点にされるきっかけをつくっただけに「本塁打というよりエラーでチームの足を引っ張ってしまったので」と反省していた。