野村謙二郎氏 広島・九里は白星つかずも8回1失点の好投 新フォームでの投球は自信にしていい

[ 2024年4月6日 06:00 ]

セ・リーグ   広島0ー1中日 ( 2024年4月5日    マツダ )

野村謙二郎氏
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 【野村謙二郎 視点】開幕投手同士の投げ合い。絶対に先に点を与えないという両者の意地の張り合いが伝わってきた。改めて「野球は投手」と実感する一戦だった。

 九里は前回に続いて四球がなく、しっかり球を操っている。特に初めて安打を許した7回無死一塁で大島を三振に仕留めた投球は見事だった。昨季は対戦打率5割。相性は互いに分かっている。この状況で左打者が考えるのは引っ張ったゴロで走者を進めること。早めに2球で追い込み、外角への際どい直球を挟んで内角低めに切れるカットボールで空振りさせた。狙い通りの攻めだった。

 8回は中日が同点でも4番の中田に代走を送り、細川には右打ちのサインを出した。右前へ打たれたのは難しい内角球。「右打ち」だったから、うまく対応された。失点後も気落ちせず後続を抑えた姿を野手は見ている。開幕戦は1球の失投で7回3失点。今回も8回1失点だけ。新フォームでの投球は自信にしていい。早く白星がほしい気持ちは分かる。次は打者陣が取り返してくれると思う。(本紙評論家)

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