阪神・森下 9回起死回生の同点打! 2ボールから積極的に「ああいうところで打つのが僕の持ち味」

[ 2024年4月6日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7ー6ヤクルト ( 2024年4月5日    神宮 )

<ヤ・神>9回、同点適時打を放った阪神・森下は力強く右手を突き上げる(撮影・尾崎 有希)
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 自分で決めてやるつもりだった。4―6の9回、阪神が中野の押し出し四球で1点差に詰め寄り、なお1死満塁で森下が打席へ。制球に苦しむ大西がボール、ボールと続いた3球目の真ん中ストレートを仕留め、同点の左前打とした。

 「ああいうところで打つのが僕の持ち味だと思っているので、真っすぐしかないと思って、どんどん振っていきました」

 バットを振らずに待っていっても、もしかしたら連続押し出し四球で追いついていたかもしれない。しかし、その消極策は持ち合わせていない。森下は迷わず振った。あまりにも強い打球が三遊間を抜けていったため、勝ち越しの二塁走者は生還できなかったが、まさに起死回生の一打となった。

 この日の安打は、5打席目に出たこの1本のみ。1四球で4打数1安打。打率もまだ・154と低いままだが、試合の分岐点には必ず「3番・森下」が打席に立っている。そして決める。

 巨人に2連敗して迎えた3月31日の開幕第3戦、8回に決勝3ランを放った。これが今季12打席目での初安打だった。3日のDeNA戦にも6回に逆転2ラン。今季4安打のうち3本が肩書付きの「殊勲安打」だ。背番号1をつけた男は、ド派手なパフォーマンスがよく似合う。

 「カードの初戦を取ったのは大きいですね。まだ(神宮では)あと2試合ありますが、打って、勝って、勝ち越したい」

 9回の森下の左前打が、ここまでリーグで今季唯一2桁安打がなかった阪神にとって10本目の安打。まだ3勝4敗と一つ負け越している中で、勢いづく逆転勝利をお膳立てした。球団初のセ・リーグ連覇を目指す猛虎の3番打者は、ここぞの場面で輝く。

 《勝負強い!4安打も殊勲3本》森下(神)が9回に同点の適時打。今季4本目の安打ながら、肩書付きの殊勲安打は3月31日巨人戦の本塁打(先制)、4月3日DeNA戦の本塁打(逆転)に次いで3本目。セでは4本で最多のサンタナ(ヤ)に次いで2番目に多く貢献度が高い。

 チームは森下の安打で今季初の2桁安打に到達。3月29日の開幕戦では、阪神以外のセ5球団が2桁安打を記録しており、阪神がリーグで最も遅い達成となった。

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