ソフトバンク・柳田 単独首位に導いた3安打2打点 背中でけん引する35歳「野球をやっている感がある」

[ 2024年4月6日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6ー1楽天 ( 2024年4月5日    楽天モバイル )

<楽・ソ>6回、山川の二塁打で一走のソフトバンク・柳田が生還、ベンチに迎えられる(撮影・篠原岳夫)
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 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(35)は5日、楽天戦で2本のタイムリーを含む今季初の3安打をマークした。初回に先制の右前適時打、4回には右翼線二塁打で追加点をもたらした。移動ゲームでも元気にチームを引っ張り、昨年4月16日以来となる楽天モバイルパークでの勝利に貢献。チームは開幕から3カード連続で初戦を制し、2連勝で単独首位に立った。

 1分けを挟み8連敗中だった鬼門・楽天モバイルパークを今季初戦で突破した。主砲の柳田が2本のタイムリーを含む今季初の猛打賞でチームを勝利に導いた。

 初回だった。周東、今宮の1、2番コンビが連打で無死一、三塁のチャンス。ここで柳田が昨季チームとして防御率1・86と抑え込まれた早川の変化球を捉えた。「追い込まれてからバットに当てることだけを考えました」。チームを勢いづける先制タイムリーを右前に放った。

 山川、ウォーカーが加入して打線に厚みが増した。「みんないいバッター。つなぐ意識はめっちゃ強いと思います」と打席での心構えについて話す。4回にも2死一、二塁から貴重な追加点をもたらす右翼線への適時二塁打。さらに6回には2死走者なしから左前打でつなぎ、続く山川のフルカウントからの左翼線二塁打で一気にホームに生還した。

 今季チーム最多の13安打。ベンチ内にはいいムードが生まれている。小久保監督は柳田の2本の適時打を挙げるとともに「3者凡退は9回だけだったので。2死から点が入ったり、3者凡退じゃないと相手には流れがいかない。いい攻撃でした」と、しぶとい攻撃を振り返った。

 今季からキャプテン制が廃止となり、ユニホームの「C」マークも外れた。元来が背中で引っ張るタイプ。“身軽”になった心境について「いい感じです」とニヤリと笑うが、肩書が外れても姿勢は変わらない。昨年の近藤、有原に続き、今年のキャンプも新加入の山川を早い段階で食事会に誘うなど気配りも欠かさない。

 昨季はDHで67試合に出場したが、今季は守備に就くことがメインとなっている。この日は移動ゲームで気温が10度を切る中でのナイターだったが、「3番・右翼」で変わらず元気にスタメン出場した。チームはこれで3カード連続で初戦に白星で貯金を3とし、単独首位に浮上した。攻守で躍動し「やっぱり野球をやっている感がある」と口にしている背番号9がV奪回に向けてチームを引っ張っていく。(木下 大一)

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