巨人戦力外の井納 トライアウトで最速147キロ「持ち味の、ゴロを打たせることはできた」36歳納得快投

[ 2022年11月8日 12:33 ]

<12球団合同トライアウト>登板する元巨人・井納(撮影・沢田 明徳)
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 戦力外となった選手らを対象とした12球団合同トライアウトが8日、開催され、巨人から戦力外となった井納翔一投手(36)が参加した。

 打者3人の対戦で安部(広島)に中前打、真砂(ソフトバンク)を遊ゴロ、黒瀬(ソフトバンク)を遊ゴロ併殺という内容。最速147キロで、健在ぶりをアピールした。

 「今シーズンは僕の中ですごく良い状態で投げられていた。最後もう一度、やらせてもらえる球団があるならばやりたいという思いだった。36歳ですけど、感じさせないようなものを全て出せればと思ってチャレンジさせてもらった」とトライアウト受験の意図を語った。

 「(最初に対戦した)安部君には、初球あれだけ外れてしまったんで次のボールとか狙いやすかったかもしれないですが。あとの2人の打者に対しては持ち味のゴロを打たせることはしっかりできたので良かった」と手応え。武器のフォークについては「使いたかったですけど、(バッテリーを)組んでくれた(中日の)桂(依央利)君が普段やってる3人だったので任せるよと。早打ちだったので使うところなかった。でも、フォークは、僕の中ではベイスターズの時に投げてたくらい、ゴロも三振もとれている球だったと思います」と言い、「この年になって痛いっていうところが不思議なほどない」と万全をアピールしていた。

 井納は8年間所属していたDeNAから2020年オフに巨人へFA移籍。移籍後初登板初先発となった21年3月31日の中日戦(バンテリンD)で2回途中4失点KOされ、翌4月1日には登録抹消となった。

 同年5月4日の再登録後はリリーフに回ったが、5月19日に行われた広島戦(東京D)で6回1死満塁という場面で登板すると、最初に打席へ迎えた鈴木誠に適時打を許した後、続くクロンに初球の真ん中フォークを左中間スタンド上段へ満塁アーチを被弾と4試合で3本塁打を浴びるなど結果が出ず、翌20日に2度目の登録抹消。10月3日に出場選手登録されたが、登板がないまま同5日に抹消となり、移籍1年目を5試合5回11安打8失点(自責8)の防御率14・40で終えた。

 今季も6月22日の古巣・DeNA戦(東京D)でリリーフ登板したが1球もストライクが入らずに4球で無念の降板となり、翌23日に登録抹消。チームがコロナ禍に見舞われた8月2日に15人のチームメートともに再登録された。同6日のヤクルト戦(神宮)では3番手として1回1安打無失点と好投した直後に打線が勝ち越し、DeNA時代の2020年9月18日巨人戦(横浜)以来687日ぶりとなるプロ51勝目をマークしていたが、同15日に抹消となってからは1軍登板がなかった。

 今季は全てリリーフで7試合に登板し、1勝0敗1ホールド、5回5安打1失点(自責1)の防御率1・80。巨人移籍後は2年間で12試合に登板して1勝1敗1ホールド、10回9失点(自責9)の防御率8・10で、推定年俸は21年、22年ともに1億円だった。

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