【22年ドラフト下位指名】全国に660人 巨人ドラ5・船迫 内角えぐる最速151キロで珍名とどろかす

[ 2022年11月8日 05:30 ]

指名あいさつを受けた西濃運輸・船迫大雅投手(左は水野雄仁スカウト部長、右は木佐貫洋スカウト)
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 珍名を全国にとどろかせる。巨人からドラフト5位指名を受けた西濃運輸・船迫大雅(ふなばさま・ひろまさ)投手(26)は最速151キロを誇る横手右腕。福島・聖光学院から東日本国際大を経て、社会人4年目でプロへの道を切り開いた。内角をえぐる直球と大きく曲がるスライダーを武器に、1年目からの活躍を誓う。

 岐阜県大垣市の西濃運輸本社で2日に行われた指名あいさつ。全国に約660人しかいない船迫姓の主役は「初見で自分の名前を言える人はいない。みんな間違えるので、もう慣れているというか…。逆に初めて言える人が出てきてほしい」と打ち明けた。

 最速151キロの直球で押す横手右腕は、福島・聖光学院を経て東日本国際大4年時には指名漏れを経験。社会人4年目、遅まきながらようやくプロへの道を切り開き「ドラフト指名された時に比べて、日に日に実感が湧いてきています」と感慨深げだ。

 巨人とは数奇な運命で結ばれている。小4で参加した野球教室で原監督と対面し、写真を撮ってもらった。当時の憧れはエースだった上原浩治。「小さい頃は上原投手の投げ方をまねしたりしていた。自分は一番投げ方が好きです」と話す。さらに、聖光学院で学んだ「不動心」の心構えは、くしくもOBの松井秀喜氏が自らの著書のタイトルにするほど、大切にしてきた言葉だ。

 ドラフト会議のわずか5日後には早くもプロの厳しさに直面した。聖光学院で同学年だった八百板が、巨人から戦力外通告を受けた。船迫がドラフト指名された際には、連絡を取り合って喜びを分かち合っていた。しかし「巨人で一緒に野球ができる」という思いはかなわず「ショックと同時にプロの世界の厳しさを感じさせられました」と気を引き締めた。

 水野雄仁スカウト部長は「サイドから右打者が腰を引くような感じで投げてくる強いストレートが一番の魅力。あとはスライダーも大きく曲がりますし、それも当然武器になってくる」と評価。26歳でのプロ入りということもあり、即戦力の活躍を求めた。「気迫を存分に出して、プロのバッターにしっかり立ち向かっていきたい」と船迫。その名を全国にとどろかせる。 (花里 雄太)

 ◇船迫 大雅(ふなばさま・ひろまさ)1996年(平8)10月16日生まれ、宮城県出身の26歳。小3で野球を始め、中学時代は軟式でプレー。福島・聖光学院では3年夏にエースとして母校を甲子園8強に導いた。東日本国際大では1年春からベンチ入りし、4年時に春秋連続でリーグ戦のMVPに選出された。西濃運輸では4年間プレー。1メートル74、74キロ。右投げ左打ち。

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