王会長メール&指導効果だ!ソフトB・甲斐、137戦目の今季1号でM5「いろいろな思いがあった…」

[ 2022年9月26日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク10-0ロッテ ( 2022年9月25日    ペイペイD )

<ソ・ロ>4回、3ランを放った甲斐はナインの出迎えに笑顔(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは25日、3本塁打など打線が爆発してロッテを下し2連勝。優勝マジックを1つ減らして「5」とした。4回に甲斐拓也捕手(29)が今季1号の3ラン。5回に中村晃外野手(32)が2戦連発となる7号3ラン、7回に今宮健太内野手(31)がダメ押しの7号2ランを放った。投手陣も千賀滉大投手(29)が6回無失点で抑えるなど2戦連続で零封。V奪還へ投打がかみ合ってきた。

 本拠地を3発の花火が彩った。まずは不振に苦しんできた甲斐が号砲を鳴らした。チーム137試合目、自身の出場124試合目の384打席目で待望の初アーチ。照れくさそうな表情でダイヤモンドを一周した。

 「第1号なので感触は一切分からないです。みんなが喜んでくれていたので、本当にうれしかった」

 同期・牧原大のバットを手に打席に向かった。2―0の4回2死一、二塁。相手先発・小島の143キロを強振。弾丸ライナーで左翼テラス席に突き刺す3ランは、昨年10月21日の日本ハム戦以来、339日ぶりの一発。千賀の登板時の援護弾となると、同年9月28日の西武戦以来だ。リードに加え、バットでもエースをもり立て、「やっぱりいいものだなと。ずっと打てていなかったので、いろいろな思いがあった…」。正捕手としての責任感から言葉が詰まる。

 19年から3年連続2桁本塁打をマークしてきた甲斐だが、今季は開幕から低飛行が続いた。打率は1割台に沈んだまま。チャンスで代打を送られることも珍しくない。4月25日は休日返上で254スイングを振り込み「チームに迷惑をかけているし、足を引っ張っている」ともがき続けた。

 それでもなかなか光は見えず、日替わりでフォームを変えるほどの試行錯誤ぶり。そんな中で、前日24日の夜に王会長からメールが届いた。具体的な言葉は明かさなかったが、メンタル面から技術的なことまで、力強い言葉が並んでいたという。甲斐は「一人の野球選手として幸せです」と感謝を伝え、最高の結果で恩返しした。

 勢いが付いた打線は止まらない。5―0の5回は中村晃が「うまくコンタクトすることができた」と2試合連発となる7号3ラン。7回には今宮がダメ押しの7号2ランで1カ月ぶりの2桁得点を奪った。藤本監督は「今日はよく打ってくれたね。甲斐は力感なく打席に立てた。本人が一番喜んでるんじゃないかな」とうれしそうだった。

 2連勝で試合がなかった2位のオリックスに0・5ゲーム差として、優勝マジックを「5」に減らした。残るは6試合。「守り勝つことも含めて、自分が打てばチームも打線として機能する」と甲斐。26日は「令和の怪物」こと佐々木朗との対決。目覚めた「不動の9番」が打線をつないでいく。(福井 亮太)

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