パドレス・ダル 10年ぶり16勝目!メジャー自己最多タイ「粘り強く投げられた」6回2失点好投

[ 2022年9月26日 02:30 ]

ナ・リーグ   パドレス9-3ロッキーズ ( 2022年9月24日    デンパー )

<ロッキーズ・パドレス>6回2失点の好投で10年ぶりに自己最多タイとなる16勝目を挙げたダルビッシュ(AP)
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 パドレスのダルビッシュ有投手(36)がロッキーズ戦で6回を5安打2失点と好投し、メジャー1年目の12年にマークした自己最多記録に10年ぶりに並ぶ16勝目(7敗)を挙げた。右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)や故障による不振などを経て、投球スタイルを変えながら新たな輝きを放っている。

 標高約1600メートルの高地にあるロッキーズの本拠クアーズ・フィールド。空気抵抗が少なく、打球が飛びやすい上に変化球もあまり動かない。そんな「打者天国」で、ダルビッシュは初回先頭打者のマクマーンに本塁打を浴びながらも、1点差の接戦をしのいだ。

 「普通の球場よりも凄く苦しかった。何とか粘り強く投げられた」。この球場ではほとんど落ちないというフォークは使わず、「スピン系が良かった」とスライダーの速度、変化幅を少しずつ変えて相手を幻惑。さらに「めちゃくちゃ良くはなかったが、打者が振り遅れていた」という95マイル(約153キロ)前後の直球も効果的に織り交ぜて粘った。

 豊富な球種と経験を駆使し、どんな場面にも対応できる選択肢の多さが勝負強さを支える。チームが過去15試合で14敗を喫し、自身も過去4試合で0勝1敗、防御率5・95と苦手にしていた球場だった。それでも「だいたい6回を2、3失点で抑えると、うちの打線なら勝ちがつきやすい」と6回を2失点でまとめると、3―2で迎えた7回に大量6点の援護が生まれた。

 時代を代表する好投手は、長いキャリアの中で年齢や体力などに応じてスタイルを変えていく。現在のダルビッシュはその典型例。右肘手術を受けた15年は登板なし、右肘の故障などに悩まされた18年は1勝に終わったが、スタイルを変えながら「V字回復」を遂げた。前回16勝を挙げた12年当時はどんどん三振を奪いにいったが「今は球数を見ながら調整し、長いイニングを投げるスタイル」。米通算95勝目で、日米通算188勝目。まだまだ進化を続ける。

 《メジャー22球場目の勝利》ダルビッシュはクアーズ・フィールドで初白星。メジャーでは22球場目の勝利となった。これで両リーグとも西地区球団の球場は全て制覇。残るはヤンキース、オリオールズ、レッドソックス、ガーディアンズ、ツインズ、ブレーブス、カージナルス、ブルワーズの本拠となっている。

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2022年9月26日のニュース