【村上殿の13人】連覇に導いたヤクルト主砲の素顔に迫る(2)気遣い、キャプテンシー、凄い対応力

[ 2022年9月26日 06:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト1-0DeNA ( 2022年9月25日    神宮 )

イラストレーターのhicoの新作・村上侍バージョン
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 リーグ連覇を記録的な本塁打量産で引っ張ったヤクルト・村上。その素顔を13人(12人+1羽!?)が証言する「村上殿の13人」。ヤクルトと契約を結ぶスポーツイラストレーターのhico(ひこ)氏(37)が優勝を祝福して、村上の「侍バージョン」の新作イラストを、スポニチ本紙で独占公開した。

 《九州学院・坂井宏安元監督 後輩には涙見せず》今年の夏、母校が甲子園に出たときは電話で「やりましたね」と喜んでいた。あの子の代は1年夏は甲子園に出場したけれど、2、3年夏は県大会決勝で負けた。最後、主将だった村上は後輩たちに「よくやってくれた」と声をかけて涙を見せなかったけれど、学校へ帰って2人だけのときに「甲子園に行きたかったです」と泣いていた。あの子は次男だけれど、ユニホームを着ているときは長男でいなさいと伝えていた。それを全うしていたんじゃないかな。(高校時代の恩師)

 《元オリックス・西浦颯大さん 気を使ってくれた》中2の時、九州選抜で一緒に台湾遠征に行ったときに仲良くなりました。当時はそこまで凄い印象はなかったけど、高校で急に伸びた感じ。プロに入ってからは宮崎キャンプや、フェニックスリーグで食事もした。(現役時代は)タイプは違うけど“アイツ打っているな、俺も打たないといけない”と思ってやっていた。病気を発表したときは、すぐに「元気?」とあえてフランクな感じで連絡をくれた。気を使ってくれたんだと思います。(村上と同い年で熊本出身。難病の「両側特発性大腿骨頭壊死(えし)症」を発症し、昨年引退)

 《熊本東リトルシニア・吉本幸夫監督 キャプテンシー》みんなを引っ張る力を持っていたので、中2からキャッチャーをやらせました。ノックとかでは、切れ目なくずっと声を出していた。先輩にもしっかりせい、と。仲間を鼓舞するキャプテンシーを持っていました。3年生は9月に卒団だけど、村上は卒業する3月まで1、2年生と練習していた。マシン打撃では物足りなくなるのか、どんどんマシンに近づいて打っていた。凄いなと思って見ていました。目的意識を持って工夫して練習する選手でした。(中学時代の恩師、ソフトバンク吉本2軍打撃コーチの父)

 《山田哲人内野手 すぐ謝ってくる》やっぱり、パワーが凄い。対応力も凄い。天才というよりは、しっかり準備して対策を練って挑んでいる。自分をしっかり持っている。まだ若いのに“自分さえよければ”のタイプじゃなくて、優先順位がチームの勝利。凄いと思う。たまに注意すると、ふてくされるけれど、すぐ謝ってくる。かわいいですね。

 《元ヤクルト・上田剛史さん ほっぺにチュー》若くして4番を打ってチームの顔になって、いろいろ振る舞いや言動にも制限がかかる中で、自分がどういうふうな振る舞いでいなきゃいけないというのをよく分かっている。19年に村上が調子の悪いときがあって、僕がロッカーが隣だった。“(頬に)チューしたら打てるんちゃうか”みたいな話をしたらホームラン。それがたまたま3回くらい続いたことがあった。基本的にかわいいですね。

 《プロフェッショナル・ベースボール・アカデミー熊本校の今井譲二さん バス乗れず大泣き》小5、6年の時の阿蘇でのキャンプ。試合で3方向にホームラン。それまでうちのスクールで1試合4発は誰もいなかった。4本目狙えといったら、右中間に凄い当たり。外野が下がっていて二塁打だったけど、普通ならホームランだった。仲間意識も強かった。遠征から帰るとき、たまたまお父さんの仕事の都合で、1人だけみんなと同じバスに乗れなかった。大泣きしながら“僕も一緒に帰りたい”と。そういう思い出がありますね。(広島OBで、村上が小6まで通ったプロフェッショナル・ベースボール・アカデミー熊本校で指導)

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