SI誌が今年のヤンキースを有力視する理由 近年のポストシーズンは本塁打を打てないと勝てない

[ 2022年9月26日 11:04 ]

ヤンキースのアーロン・ブーン監督(2020年2月13日撮影)
Photo By スポニチ

 スポーツイラストレイテッド誌が今年のヤンキースはポストシーズンを勝ち進むだろうと予測している。

 根拠は、近年のポストシーズンでは、勝つためにホームランとリリーフ投手が重要で、両方で秀でているからだ。今季のヤンキースは打った本塁打と許した本塁打の差は+90で1位、2位はブレーブスの+87だ。昔の野球では10月は良い投手と対戦するから、本塁打は計算できないが常識だった。だが近年は違う。本塁打を打たないと勝てない。

 アーロン・ブーン監督はヤンキースを率いて5年目だが、これまでポストシーズンの試合で0本塁打か1本塁打の時は1勝8敗、2本塁打以上の時は10勝3敗だった。それは他のチームでも同じで15年から21年まで、0本塁打の試合にチームは勝率・235、1本塁打は・484、2本塁打以上は・716である。ヒットを連ねて得点することはあまり期待できない。2016年以降の世界一チームですら、チーム打率は概ね2割4分台。得点圏打率も2割4分から2割6分。18年のレッドソックスだけが例外で、得点圏打率・364とチャンスに滅法強かった。

 逆に投手にとって重要なのは本塁打を打たれないこと。今季ヤンキースの投手の被長打率はア・リーグではアストロズに次ぐ2位で・359である。エースのゲリット・コールの被本塁打31本、ジェームソン・タイヨンの24本が数字を悪くしているが、ポストシーズンになれば、より一発を食わないよう気を配るし、早めに交代するだろう。ブルペンはとても良い。クローザーのクレイ・ホルムズを軸にブルペン防御率は3・09、被長打率は・312でともにア・リーグ2位である。

 ブーン監督は今のところ、ジャッジをポストシーズンでも1番に起用し続ける考えだ。1打席でも多く打席に立ち、勝負を避けられないようにだ。60本のジャッジの背後には、アンソニー・リゾ(32本)、ジアンカルロ・スタントン(28本)、グレイバー・トーレス(24本)らが控える。ホームランで09年以来の世界一を目指す。

続きを表示

2022年9月26日のニュース