ヤクルト 2度目の連覇 高津監督3年目の戦いをデータで振り返る

[ 2022年9月26日 06:15 ]

セ・リーグ   ヤクルト1-0DeNA ( 2022年9月25日    神宮 )

<ヤ・D>優勝を決めベンチを飛び出すヤクルトナイン(撮影・郡司 修)
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 ヤクルトが92、93年以来となる2度目の連覇を達成した。史上最速でマジックを点灯させた高津監督3年目の戦いぶりをデータで振り返る。(記録課・八田 朝尊)

 ☆史上最速でマジック点灯 交流戦ではパ全球団に勝ち越しセ球団初の完全優勝を達成した。5~7月には史上2球団目の14カード連続勝ち越しをマーク。7月2日に史上最速となるマジック53を点灯させた。5月21日以降、一度も首位を譲ることなく2年連続でセ・リーグを制した。9月25日の優勝は97年の9月28日を抜く球団最速記録。初マジック点灯から86日目のゴールは65年南海の83日目を上回る最長となった。

 ☆自在な試合運び 先制した試合は51勝19敗2分けで勝率・729。逆転勝利は32試合ありセ最多。7点差をひっくり返した阪神との開幕戦は、今季12球団で最大の逆転劇となっている。今季は特にビジターで強く41勝25敗3分けで貯金16をマーク。敵地での41勝は97年に並ぶチーム最多記録。今季セでビジター勝率が5割以上なのはヤクルトだけだ。

 ☆頼れるリリーフ陣 昨年リーグワーストの27度あった逆転負けが今季はリーグで2番目に少ない21度に減少。リリーフ陣の踏ん張りが目を引いた。今季の救援投手成績は29勝16敗40セーブ118ホールド。救援勝利とホールドを足したホールドポイントは147でリーグ最多、6回までリードの試合は58勝5敗で勝率・921と抜群の成績だった。昨年31セーブのマクガフは今季も37セーブ。ヤクルトで2年以上連続30セーブ以上は01~03年の高津臣吾、10、11年の林昌勇に次いで3人目。頼れる守護神は今季も健在だった。

 ☆今年も2桁勝利投手0人!? 若い力の台頭もあった。昨年登板0だった8人(外国人を除く)が1軍のマウンドを経験。木沢、久保、小沢がプロ初勝利をマークした。特に木沢はチーム最多の54試合に登板し8勝。救援のみでの8勝は球団では02年五十嵐亮太(8勝)以来20年ぶりだ。チーム最多勝はサイスニードの9勝。このまま2桁勝利投手が不在なら優勝チームでは00年ダイエー、昨年のヤクルトに続き3度目。10勝投手0人での連覇は史上初の珍現象となる。

 ☆神様的な4番 村上の勝利打点19度は今季12球団最多。球団では15年畠山和洋に並ぶ最多記録だ。19度のうち16度が本塁打とたびたび一発で勝負を決めた。殊勲本塁打25本もセ最多で、本塁打をマークした試合は29勝12敗1分けだった。アベック弾は山田との9試合が最多。次いでオスナ、長岡との6試合。3人とのアベック弾は19試合あり17勝2敗の好成績だった。また、打点も132でチーム記録(13、18年バレンティン131)を更新。本塁打だけで100打点突破はプロ野球史上初めてとなった。村上が打点を挙げた試合は58試合で41勝16敗1分け、3打点以上となると19勝2敗で勝率は.905と跳ね上がった。打率は25日現在.322。03年ラミレスがマークした4番でのチーム最高打率.333の更新も狙える。神様的な存在感を見せた若き4番がバットがチームを連覇に導いた。

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