阪神・佐藤輝の7月だ「2年連続15発」「2年連続50打点」「通算40号到達」虎2年目左打者初偉業へ

[ 2022年7月10日 05:15 ]

小幡(下)を跳び箱に見立て、大きくジャンプする佐藤輝(撮影・坂田 高浩)
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 “球団初ラッシュ”で「テルの7月」にする。阪神・佐藤輝はコロナ禍でのヤクルト戦中止にも泰然自若を貫いた。

 「しっかり切り替えて明日はどうなるか分からないですけど切り替えて。頑張ります」

 開幕から主に4番を任され、打率・272、14本塁打、49打点を記録。2年目のジンクスを感じさせない成績を積み重ねて、打線をけん引している。だからこそ複数の歴史の扉にも手をかけている。まずは打点だ。あと1で新人から2年連続の50打点をクリア。球団では49年別当薫、81年岡田彰布に続く3人目で、左打者では初となる。打点には中軸を任される身として強いこだわりを示してきただけに、10日にも達成が期待される。

 「良い、悪いは分からないですけど、ホームランが増えるように目指してやっていきたいです」

 昨年と比べてもヒットのペースは上がっている。一方で、生粋の「アーチスト」としてチーム2位の14本には満足していない。量産への“号砲”は次の1本か。新人から2年連続15本塁打以上なら70年田淵幸一、岡田に続く球団3人目で左打者では初。さらにあと2本でプロ通算40号にも到達するが、こちらも2年目では別当、田淵に続く球団3人目となり、50打点、15本塁打と合わせて、3つ目の「左打者初」だ。

 今季はここまで三塁打が4本、二塁打はリーグトップの25本。決して打球に角度が付いていないわけではなく「その分、ホームランが少ないですけど、プラスに捉えてやっていきたい。惜しい当たりは出ているので、それがホームランになるように」と自己分析。狭い神宮球場で“スイッチ”が入る可能性も、十分にある。

 7日広島戦は侍ジャパンの栗山監督が視察し期待もかけられた。「(代表は)しっかりシーズン結果を残した人が行く場所なので、リーグ戦頑張ります。そこから」。描く放物線がチーム、そして自身をも高みに押し上げる。(遠藤 礼)

 ▽佐藤輝が狙う、阪神新人から2年連続○○
 ★15本塁打=あと1 過去には70年田淵幸一と81年岡田彰布が達成。左打者の達成は初めてになる。通算40本塁打にもあと2本で、2年目で到達すれば49年別当薫(13、39)と前出の田淵に続く3人目。
 ★50打点=あと1 過去には別当と岡田が達成。こちらも左打者では初になる。
 ★100安打=あと13 過去6人で、6日には近本が4年連続でマーク。同期の中野もあと4安打に迫り、シーズン2人の達成なら49年の別当と後藤次男以来73年ぶり2例目になる。

 《藤井康コーチの「30発打法」》藤井康1、2軍巡回打撃コーチが改めて佐藤輝に「30発打法」を説いた。本塁打量産へ向けて練習ではマンツーマン指導。「(指導は)引っ張りに入るんじゃなくて、バットの軌道がセンター方向に入っていくといいよという話」。今季は83試合を消化して14本塁打だが、昨季の同時期は20本塁打だった。それだけに「まだ(状態は)100%ではない」と言い、「速いボールの打ち損じを捉えられるようになると、間違いなく早い段階で30本塁打いくと思う。そこまでなんとかできたら」と上昇を願った。

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2022年7月10日のニュース