星稜・林監督 ラスト采配は逆転負け 号泣するエース・マーガードに「これからの野球人生がある」

[ 2022年3月29日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会   星稜2ー4国学院久我山 ( 2022年3月28日    甲子園 )

<国学院久我山・星稜>試合終了後、涙がとまらない星稜・マーガードに声をかける林監督(撮影・坂田 高浩)
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 涙まじりの目で、聖地に深く一礼した。今大会限りで勇退する星稜・林和成監督のラスト采配は、悔しい逆転負けに終わった。

 2―0の5回、1点を返されなおも1死一塁で先発・武内涼太に代え、マーガード真偉輝キアンをマウンドに送り込んだ。だが、右腕の失策で追いつかれると、2死二塁から決勝2ランを被弾。「エースで打たれて負けたらしょうがない」と潔く受け止めた。試合後には「自分のせいで負けてしまい申し訳ない」と号泣するエースに「これからの野球人生がある」と優しく声をかけ、肩をさすった。

 監督として春夏9度甲子園に出場し、19年夏は奥川(現ヤクルト)を擁して準優勝。だが選抜は星稜にとって過去3度の8強が最高成績で、4度目の今回も「8強の壁」に阻まれた。「次の世代、指導者に超えてもらいたい」と指揮官。11年の監督生活を振り返り、「本当に幸せでした。今後は、一ファンとして高校野球を見ていきたい」。一線を退いても、野球への愛情は変わらない。

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2022年3月29日のニュース