大野 竜開幕戦連敗止めた「泥臭く」8回途中まで2失点

[ 2016年3月26日 05:30 ]

<神・中>大野はレフトスタンドの中日ファンに向かってVサイン

セ・リーグ 中日5―2阪神

(3月25日 京セラD)
 中日・大野は予告どおり初球に直球を投げ込んだ。「思ったより大ごとになって…。力んでしまいました。でも、いい打者だと思いました」。金本監督から「だったら狙え」と“本塁打指令”を受けた高山への第1球目は最速143キロで真ん中低めへ。ボールゾーンへ外れ、予告効果!?で空振りを誘った。5球目を左前打されても有言実行の立ち上がりだった。

 「格好つけず、泥臭く、一つのアウトを取っていこうと思った」

 初回に失点しても粘投を重ね、8回2死まで5安打2失点。昨季対戦防御率0・75を誇った好相性は健在だった。ヒーローインタビューで「めちゃめちゃ緊張しました」と振り返った後、実際には「あまり緊張してなかった」と照れ笑い。6年目で初の開幕投手を強心臓で堂々と務めた。

 毎年公言して狙ってきた大役は2月1日のブルペンで言い渡された。「開幕、任せたから―」。昨年末から胸に秘めていた谷繁監督に「2月1日のブルペンでの姿見て」確信させた。信頼に応え、「(役割を)十分果たしてくれた」と賛辞ももらった。

 チームとして4年ぶりの白星発進で14年から続く京セラドームでの阪神戦連敗も11で止めた。3・25へ日付の変わった深夜0時半頃、同世代のドジャース・前田からLINEグループで「日本のみんな頑張れ」と激励を受け取った。「いい報告ができる。最高のスタートを切った。全員での勝利。目標は優勝なので一つの勝ちですね」と胸を張った。(細川 真里)

続きを表示

2016年3月26日のニュース