鹿実のサブマリン谷村 力尽きる…7回に4失点「体力足りない」

[ 2016年3月26日 05:30 ]

<智弁学園・鹿児島実>7回2死二塁、鹿児島実・谷村は福元に2ランを打たれる

第88回選抜高校野球大会2回戦 鹿児島実1―4智弁学園

(3月25日 甲子園)
 サブマリンの粘投も実らず、鹿児島実の春が終わった。6回までわずか3安打に抑えていた谷村だったが、7回に味方の失策にも足を引っ張られ4失点。マウンド上でため息をつき、顔をしかめた。

 「序盤はいい形でいけたけど、体力が落ちてきたところを狙われました。仲間のエラーも抑えられなかった自分の責任。勝つことがすべてですから」と淡々と振り返った。

 1―0で迎えた7回。先頭・扇田のゴロを二塁・板越が失策。その後2死二塁とされ、2番・岡沢の打球は左前にポトリと落ちる不運な同点打。続く3番・太田は力のないゴロで打ち取ったかに見えたが、板越がはじいた後に一塁悪送球。二塁走者が還って逆転を許すと、4番・福元には2ランを被弾し、トドメを刺された。

 初戦の常総学院戦(茨城)は2点リードの6回2死満塁の場面で登板。ピシャリと抑えてチームを勝利に導いた。勢いを買われてこの日は先発で起用されたが、これまではエースナンバーをつける丸山からの継投が多く、長い回を投げるスタミナがなかった。「まだ体力が足りない。もっと球種も増やして、夏は背番号1でここに帰ってきたい」とエース襲名を誓った。

 宮下正一監督は目を見開いたまま「谷村は見事。淡々と投げてくれたし、夏への信頼は厚くなった。ただ板越は0点。情けない。こういう試合をモノにしないと、九州に(優勝旗を)持っていけない」と言葉を絞り出し、さらに続けた。「鉄は熱いうちに打て、と言う。明日、鹿児島に帰ってからすぐ、練習します」。谷村拓哉という春の収穫を胸に、鹿児島実の夏への歩みは、26日からさっそく始まる。

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2016年3月26日のニュース