田辺西武逆転サヨナラ!メヒア決めた16年ぶり劇勝

[ 2016年3月26日 05:30 ]

<西・オ>9回1死三塁、サヨナラ打を放ったメヒア(右)に駆け寄る先発・菊池(左から2人目)ら西武ナイン

パ・リーグ 西武5-4オリックス

(3月25日 西武D)
 レオ打線の執念が、劇的な勝利を呼び込んだ。3―4で迎えた9回、1死から秋山が四球で出塁すると、けん制悪送球で二塁に進塁。続く栗山が3ボール1ストライクからコーディエの154キロの直球を捉え右中間を破る。ちゅうちょすることなく、二塁を回り、三塁へスライディング。同点適時三塁打に派手なガッツポーズで吠えた。

 「あの走塁でチームに勢いがついた」と田辺監督が言ったように、西武プリンスドームを埋めた超満員の球場の雰囲気が、相手をのみ込んだ。最後はメヒアが中越えにサヨナラ打。「どんな球でも打とうと思っていた。つないでくれた栗山さんのおかげ」。16年ぶりの開幕戦での逆転サヨナラ勝ちに声も弾んだ。

 6回まで1安打と打線が沈黙したが、誰一人として諦めていなかった。3点を追う7回に金子を攻略して同点に。9回に再びリードを許したが、最後はオープン戦から好調だった3番が決めた。田辺監督は顔を紅潮させながら「開幕戦でこれ以上ない勝ち方ができた」と相好を崩した。

 昨季は4位に終わり、34年ぶりに2年連続Bクラスの屈辱を味わった。「このままズルズルいってはいけない。きょうの勝ち方がその気持ちを象徴している」と話す栗山は、験担ぎでポケットに「勝ち栗」を入れて開幕戦に臨んだ。08年から続けているルーティンというが、同年はチームが最後にリーグ優勝と日本一を達成している。チームスローガンは「BEAST!熱く、猛々しく。」。勝利に飢えた野獣たちは、王座奪還だけを目指して残り142試合を戦う。(重光 晋太郎)

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