菅野粘った5回ピンチで山田斬り 3年連続開幕白星

[ 2016年3月26日 08:31 ]

<巨・ヤ>初回2死、菅野は山田を二飛に打ち取る

セ・リーグ 巨人3-1ヤクルト

(3月25日 東京D)
 3年連続3度目の開幕白星。巨人の菅野がエースとしての役目を全うした。「内容は良くなかったですが、開幕戦やクライマックス、日本シリーズは勝つことが全てと思っている。勝てて良かった」。重圧と緊張から解放され、胸をなで下ろした。

 進化は5回2死一、三塁だ。打席には山田を迎えた。昨季トリプルスリーを達成した強打者に、6球中5球も直球系を投じた。「(小林)誠司が強気に、自分のボールを信頼してくれた」。最後は147キロ内角直球で中飛。右拳を何度も固めた。

 今季のテーマは「圧倒」。実現のために磨いたのが直球だった。重点的に指先の力を鍛え、押し込む力が増してスピン量が増えた。この日は初球から、この試合の最速だった150キロを計測。5回の山田を打ち取った場面でも外角中心の前2打席とは違い、自信のある直球で内角を突いた。

 高橋監督の期待に結果で応えた菅野。2人の出会いはプロ入りより、はるか前にあった。野球を始めていた菅野は小4、10歳。指揮官はプロ3年目の24歳のときだった。「とにかく緊張しました。“うわっ、本物だ”という感じでした」と振り返る。勇気を出して記念写真をお願い。知人宅で一緒に納まった。その一枚は、今でも神奈川県内の実家に置いてある。

 「気持ちの入った投球で7回まで投げてくれた。最高のピッチングだと思います」と指揮官。野球少年からエースへと成長した菅野を称賛した。(川手 達矢)

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2016年3月26日のニュース