ラミ監督描く「未来予想図」優勝するだけじゃない「一流の組織」つくる

[ 2016年3月26日 09:45 ]

<広・D>勝利投手の井納(左)、決勝打の柴田(右)と初勝利のウイニングボールを手に笑顔でVサインのラミレス監督

セ・リーグ DeNA2-1広島

(3月25日 マツダ)
 DeNAのアレックス・ラミレス新監督(41)が初采配を勝利で飾った。昨秋の就任秘話、そして、描くターゲットを聞いた。(聞き手・中村 文香)

 中畑前監督の辞任表明は昨年10月2日のことだった。球団が「ラミレス新監督」を発表したのは同19日。その間、複数いた候補者の一人として幹部と接触していた。

 「池田純球団社長、高田繁GMと面談をして口頭でプレゼンをした。2回だった。ただ、面談の時点ではオファーはなく、他にも候補者がいるんだろうと思っていた。何の希望もなく、手応えはなかった。連絡を受けたときは驚き、凄くうれしかった」

 幹部の心をつかんだプレゼン――。その内容は今も明確に記憶する。

 「どのチームも監督も、優勝したいと思う。ただ、自分のプレゼンの締めは優勝ではない。どうやったらこのチームが『一流のチーム』でいられるかというところだった。1度優勝したら10年優勝しなくていいというような考えは、私にはない。優勝して、その後も少なくともAクラスにいたい。そういう一流の組織になるためにはどうしたらいいのかという思いを話したんだ」

 01年、26歳でヤクルト入り。巨人、DeNAと3球団を歩んで13年間プレーした。監督になる夢の芽生えは現役終盤、2010年頃だという。

 「残りの現役生活を、監督になることを想定して勉強する時間に使っていきたいと思った。2000安打も打ちたかったし、あと何年かプレーできて監督になれるチームはないかなと考えていたよ。巨人の後、DeNAがドアを開けてくれた。大きかったのはキャリアの終盤で2軍落ちを経験できたこと。山下2軍監督に『若い選手に指導をさせてほしい、野球の勉強をさせてほしい』とお願いをした」

 梶谷、筒香ら当時の若手が主力に育ったDeNA。やりがいを感じながらチームづくりを担う。

 「横浜市民の8割以上が横浜スタジアムを訪れたことがあるという。Aクラスであれば応援し続けてもらえる。横浜の方々にホームチームだと胸を張ってもらえる、一流のチームをつくっていくよ」

続きを表示

2016年3月26日のニュース