レイカーズは通算150チーム目の3戦全敗 V率は0% 八村は13得点 ナゲッツは初のスイープに王手

[ 2023年5月21日 12:20 ]

八村をかわしてインサイドを突くヨキッチ(AP)
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 1987年のスーパーソニックス(現サンダー)以来、第7シードのチームとしては36年ぶりに西地区決勝に駒を進めたレイカーズは20日、地元ロサンゼルス(カリフォルニア州)で第1シードのナゲッツとの3戦目を迎えたが、108―119(前半55―58)で敗れて3戦全敗。今ポストシーズンでは7戦目で初めてホームでの試合を落としてナゲッツに王手をかけられた。最大14点差のビハインドから第4Q序盤では一時リードを奪ったものの、3戦連続で最終クオーターの中盤以降に競り負けた形。レイカーズがプレーオフの同一シリーズで3連敗を喫したのはミネアポリス時代を含めて通算18回目で、7試合制のシリーズでは15回目となった。

 NBAのプレーオフで0勝3敗となったケースは今季のネッツとティンバーウルブスの1回戦を含めてこれが通算150回目(地区決勝は26回目)。過去149回で3連敗から3連勝したケースは3回あるが、4連勝して逆転してシリーズを制覇した例はなく、レイカーズは突破確率“0%”という絶望的な数値と向かい合うことになった。

 アンソニー・デービス(30)は28得点と18リバウンド、レブロン・ジェームズ(38)は23得点、7リバウンド、12アシストをマークしたが勝負どころの第4Qのスコアは26―35だった。

 八村塁(25)は10―22だった第1Qの6分50秒からコートに登場。第2戦に続いてナゲッツのセンター、ニコラ・ヨキッチ(28)を最初からマークした。ヨキッチの前半の得点は5得点。フィールドゴール(FG)の成功は8本中2本で、またしても八村のディフェンスに苦しんだ前半だったが、その一方でガードのジャマール・マーリー(26)が30得点を稼いでオフェンス面でチームを引っ張っていた。

 八村の最初の得点は第2Q3分37秒。外したシュートを自分でキープし、ゴール下でねじ込んだ。そのあと正面からドライブして再びゴール下でシュートを成功。ただし正面やや右から放った3点シュートはリングに嫌われた。第3Qは無得点だったものの、第4Qでは3点シュートなど3本のシュートとフリースローを2本成功させた。

 第1戦で17得点、第2戦で21得点を稼いだは八村は34分の出場でフィールドゴール(FG)を12本中5本(うち3点シュートは3本中1本)成功させて13得点と6リバウンド、1アシスト、1スティールを記録。今ポストシーズンでの平均得点は12・3(レギュラーシーズンは11・2)で、FG成功率は58・8%(同48・6%)、3点シュートの成功率は52・8%(同31・9%)となった。

 ナゲッツのヨキッチは第3Q序盤で4反則目をコールされながらも38分の出場で24得点、6リバウンド、8アシスト。5戦連続のトリプルダブルは達成できなかったが、第4Qには15得点を集中させて勝利に貢献した。

 前半で30得点を稼いだジャマール・マーリー(26)は5本の3点シュートなどで37得点、ケンタビアス・コールドウェルポープ(30)も4本で17得点。ベンチから出たブルース・ブラウン(26)も15得点を挙げており、チームの3点シュートの成功率はレイカーズの31・3%(32本中10本)に対して41・5%(41本中17本)と大幅に上回った。

 ナゲッツは1976年、ABAの解散と吸収合併によってNBAに組み込まれた4チームのうちの1つだが(他の3チームはスパーズ、ペイサーズ、ネッツ)、その中でただ1チームだけファイナルは未経験。過去のプレーオフではレイカーズと7回対戦してすべて敗れているものの、今年は宿敵を倒して初のファイナル切符を獲得できる最大のチャンスが訪れている。しかもこれまで未経験だったスイープ(4戦全勝)によるシリーズ制覇も視野にとらえた。

 <八村の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場5分10秒=無得点)
(1)7分37秒・右サイドから正面へのドライブ。左手でレイアップ=×
 ▼第2Q(出場12分=4得点)
(2)3分33秒・右サイドからのドライブでゴール下=×
(3)3分37秒・オフェンス・リバウンドからゴール下バックサイドでシュート=○
(4)3分58秒・トップ左から正面へドライブしてゴール下=○(アシスト・リーブス)
(5)7分39秒・正面やや右から3点シュート=×
 ▼第3Q(出場5分31秒=無得点)
(6)10分17秒・ペイント内でパスをもらってシュートに持ち込むもゴードンにブロックされる=×
 ▼第4Q(出場11分3秒=9得点)
(7)1分0秒・左サイドから3点シュート=○(アシスト・ジェームズ)
(8)1分17秒・速攻から左手でレイアップ=×
(9)2分5秒・正面でプルアップからジャンプシュート=○
*4分12秒・フリースロー2本=○○(10)7分29秒・ジェームズとのピック&ロールから右ベースライン際でジャンプシュート=○(アシスト・ジェームズ)
(11)9分1秒・ペイント内でステップバックからジャンプシュート=×
(12)9分55秒・正面やや右から3点シュート=×

 <レイカーズの今プレーオフ成績>
 ▼西地区1回戦(対グリズリーズ=4勝2敗)
(1)○128―112
(2)●93―103
(3)○*111―101
(4)○*117―111(延長)
(5)●99―116
(6)○*125―85
 ▼西地区準決勝(対ウォリアーズ=4勝2敗)
(1)○117―112
(2)●100―127
(3)○*127―97
(4)○*104―101
(5)●104―101
(6)○*122―101
 ▼西地区決勝(対ナゲッツ=3敗)
(1)●126―132
(2)●103―108
(3)●*108―119
 *はロサンゼルスでの試合

 <ナゲッツのプレーオフでの対レイカーズ>
 ▼1979年=●1回戦(1勝2敗)
 ▼1985年=●地区決勝(1勝4敗)
 ▼1987年=●1回戦(0勝3敗)
 ▼2008年=●1回戦(0勝3敗)
 ▼2009年=●地区決勝(2勝4敗)
 ▼2012年=●1回戦(3勝4敗)
 ▼2020年=●地区決勝(1勝4敗)
 ▼2023年=?地区決勝(3勝)

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