“あえて飛ばさない”高橋彩華 高精度アイアンでパーオン率トップの75.2290%

[ 2021年11月6日 05:30 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第2日 ( 2021年11月5日    滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72 )

抜群の安定感を誇る高橋のアイアンショット(撮影・井垣 忠夫)
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 【名手のこだわり(2)】TOTOジャパンクラシックの期間中、パーオン率、サンドセーブ率など各部門別成績(スタッツ)のランキング上位選手に焦点を当てる連載企画「名手のこだわり」。第2回はパーオン率でランキング1位の高橋彩華(23=東芝)。

 75.2290%を記録し、トップに立つ高橋。精度の高いアイアンショットが強力な武器になっている。高橋は「特別なことはやっていない。自分でもなぜ得意なのか分からない」と首をひねるが、思い当たることがある。

 ジュニア時代に取り組んだ、インパクトの瞬間にフェースを立てながら球を打つ練習だ。成果としてフェースコントロールのスキルが高まったという。「ダフりそうになったら押し込んだり、引っかけそうになったら逃がしたり。瞬間的にアジャストするのが得意。ジュニアの頃にやった練習のおかげかな」

 アイアンの名手は飛ばさない。平均的な女子プロなら7Iで150~155ヤードを打つが、高橋は140ヤードしか飛ばない。「他の人より1番手から1番手半(10~15ヤード)飛ばない。パー3で皆が8Iで打ってるのに6Iで打ったり」

 パワーがないわけではない。ドライバーショットの飛距離では引けを取らない選手にも、アイアンの飛距離では劣る。「皆より振っていないけど、ランキング1位。だからパーオン率に飛距離は関係ない」。あえて飛ばそうとしないからこそショットの精度を維持できるわけだ。

 初のランキング1位は目前。高橋は「ここまで来たら1位になりたい。(パーオン率を)76%にして終わりたい」とさらに上を目指している。

 ◇高橋 彩華(たかはし・さやか)1998年(平10)7月24日生まれ、新潟県出身の23歳。10歳でゴルフを始める。16年日本女子アマチュア選手権優勝。18年プロテスト合格。1メートル62、55キロ。

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