松山のマスターズV支えた目澤コーチ 勝因は「流れが切れなかったこと」、大きかった2日目18番パー死守

[ 2021年4月29日 06:10 ]

マスターズ優勝を支えたチーム松山の(左から)飯田トレーナー、早藤キャディー、ボブ・ターナー通訳、松山、目澤コーチ(AP)
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 米男子ゴルフのマスターズで優勝した松山英樹(29=LEXUS)のコーチを務める目澤秀憲氏(30)がスポニチ本紙の単独取材に応じた。松山が今年から初の専属コーチとして迎えた若き指導者は、就任1年目でいきなり日本男子初の海外メジャー制覇に貢献。注目を集める目澤氏がオーガスタでの勝因、松山の強み、そして今後について語った。

 最終日の18番、喝采を浴びながら松山と早藤キャディーがフェアウエーを歩いてくる光景に胸が熱くなった。目澤氏にとって初めてのオーガスタ。テレビで見た歴代王者の姿と重なった。「やってて良かったなと思う瞬間だった。一緒に抱き合った瞬間は忘れられない。表彰式にも呼んでもらった。今も夢なんじゃないかと思う」

 松山は初日4打差の2位で発進。6位から出た第3日に65をマークし首位に浮上。最終日は73で回り1打差で逃げ切った。勝因を聞かれた目澤氏は「流れが切れなかったこと」と答えた。キーホールに挙げたのは第2日の18番だ。苦しい展開で迎えて第1打を左に曲げた。しかし段を下る難しいファーストパットをきっちり寄せてパーセーブした。

 「2日目は一番流れが良くなかった。18番でパーパットが入ったのが大きかった。あれが入ると入らないのとではかなり違ったと思う」。71でまとめたプレーが翌日のバーディー量産につながった。

 「最終日は5番でパーパットが入ったのが大きかった。7番のバーディーチャンスが外れても8番で取れたり。15番で池に入れた後もザンダー(シャウフェレ)が(16番で)ミスして流れが悪く行かなかった。流れを離さずに4日間やれた」

 松山とは昨年10月、河本結のサポートで渡米した際に初対面した。4日間一緒に過ごしゴルフに関するさまざまな話をして意気投合。今年1月、コーチに就任し、2月からチームに加わった。前週まで一度もトップ10入りできなかったが「調子が悪いと思われてたけど、僕ら現場の人たちはそう思ってなかった」と手応えはあったという。

 オーガスタ入り後には松山の変化を感じた。「珍しくリラックスしていた。火曜日にドライバーのヘッドを替えたけど、すんなり移行できた。練習ラウンドの仕方も変えた。水曜日は練習場で軽く調整するやり方にした。変えても大丈夫、という心持ちだったのかもしれない」

 松山のゴルフに対する真面目な姿勢に一目置く。「2カ月半、一緒に行動してきてゴルフへの向き合い方は見たことないくらい凄かった。あれだけ同じことを続けるのは難しい。仕事だと考えたら(普通)飽きると思う。ゴルフが凄く好きだし、うまくなりたい気持ちが誰よりもある」

 戦いは続く。次なるメジャータイトル、そして東京五輪でのメダルが期待される。目澤氏は「彼はマスターズだけでなく、どのメジャーも全力でやる。自分が出る試合は120%でやる」と語り、自身の役割について「(松山は)常に前に進みたいと思っている。僕がやることは変わらない。松山君の進みたい方向、やりたい方向に全力を注げる環境をつくり、方法論を考えてやれたら」と話した。

 目澤氏には夢がある。「ジュニアの育成に興味がある。松山君や渋野日向子ちゃんのようにメジャーで優勝する子が出てくるように、そういう子が羽ばたいていけるゴルフ界になるように自分を高められれば良い」と“第2の松山”育成に意欲をにじませた。

 ◆目澤 秀憲(めざわ・ひでのり)1991年(平3)2月17日生まれ、東京都出身の30歳。埼玉平成高―日大出身。大学卒業後に米国に留学し、日本では数少ない米国のレッスンライセンス「TPIレベル3」を取得した。女子ゴルフでは河本結、有村智恵らを指導。今年から松山英樹とコーチ契約を結び、米ツアーに同行している。

 ≪30日に顕彰式出席≫松山は30日、首相官邸で行われる内閣総理大臣顕彰の顕彰式に臨み、5月に再渡米する。13日開幕のAT&Tバイロン・ネルソン(テキサス州)から再び米ツアーに参戦する方針だ。その翌週にメジャー2連勝が期待される全米プロ選手権(20日開幕、サウスカロライナ州)が待ち受ける。目澤コーチは全米プロ選手権から同行する予定だという。

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