【橋本聖子会長×二宮清純氏特別対談(3)】五輪観客上限決定「少し時間かかる」

[ 2021年3月22日 08:37 ]

二宮清純氏と対談する東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本会長(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 二宮 観客数の問題ですが、外国人客は入れない。

 橋本 国民の皆さん、それぞれの国から来るアスリートや関係者の安全と安心を確保するには致し方ない結論だったと思っています。

 二宮 無観客の可能性もゼロとは言えませんが、(会場の収容人員の)50%なのか、別の基準で上限を決めるのか。

 橋本 来月、その方向性を決めることになります。今、プロ野球もJリーグもいろいろな競技の世界大会も観客を入れてやってきて、医学的、科学的な知見を踏まえながら、検証しています。どういう状態が密を起こさないのか、どういう人の流れになれば、CO2が発生しづらいのか。ワクチンを前提としない大会ですけれど、全体的にワクチン接種が進んでいくことが見込まれている。いろいろな条件が整ってきた時に、何%になるのか。少し時間がかかると思います。

 二宮 フルスペックは諦めた。

 橋本 私個人としては最大の目標です。フルスタジアムは誰もが望んでいること。あらゆる条件が整っていけば、あるのかなと思うけれど、今は現実的ではない。安全性が保たれないのに、無理やりということは絶対ないです。

 二宮 屋内と屋外とでは条件が異なります。

 橋本 違いますね。(制限の方法を分けることも)あると思います。全ての競技は条件が違いますから、室内でも密になる競技とならない競技がある。風の流れが非常に微妙なバドミントンと他のボールゲームでは違ってくる。

 二宮 海外からの招待客はどうでしょうか。IOC(国際オリンピック委員会)のスポンサー、またIOC委員や政府の要人については、IOCの管轄だと聞いている。

 橋本 IOCの管轄ではあっても全てにおいての水際対策は政府です。国が決めていかないといけないこと。その協議は大変です。今までのように自由な行動はできない。全てをバブルの中でやってもらわないといけない。

 二宮 スポンサーの招待枠の問題もある。

 橋本 顧客を招待することにメリットがあると考えるスポンサーがほとんどです。これがなしになるのは大変なこと。そこを理解してもらうには丁寧に説明しないと。

続きを表示

2021年3月22日のニュース