【服部道子の目】小祝 15番ティーショットで振り切った1WがVの鍵

[ 2021年3月22日 05:30 ]

女子ゴルフツアー Tポイント×ENEOS最終日 ( 2021年3月21日    鹿児島県 鹿児島高牧CC=6424ヤード、パー72 )

18番ホール、ティーショットを放つ小祝さくら(撮影・中村 達也)
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 最終日は強い風が吹いた上に難しいピンポジションでした。厳しい条件での戦いになったため上位には実力者が名を連ね、最終的に総合力を備えた小祝選手が優勝しました。

 風の中で気をつけなければいけないのは自分のリズムでスイングすることです。強振すると、余計なスピンがかかり風の影響を受けるからです。

 小祝選手はどんな状況でも自分のリズムでスイングしていました。しかも体幹が強く、体重を乗せて打つので、風に影響されにくい重いボールになります。他の選手がボールをコントロールするのに苦しんでいる中で楽にプレーしているように見えました。オフの練習の成果だと思いますが、今年は100ヤード以内のショットの精度が上がっています。その分、ティーショットも、セカンドショットも余裕を持って打っています。

 驚かされたのは15番のティーショットです。ティーイングエリアが前に出ていましたが、右には池があり、左はOBです。しかも勝負どころでした。そこで1Wを振り切りました。プレッシャーがかかった場面でも自分のスイングができるという自信があったのだと思います。このホールで奪ったバーディーが優勝の鍵になりました。

 2位とは2打差でしたが、総合力ではストローク以上の差があったと思います。(東京五輪日本代表女子コーチ)

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2021年3月22日のニュース