沙羅3位 アホネンに並ぶ歴代最多W杯108度目表彰台、総合Vも射程

[ 2021年3月22日 05:30 ]

ノルディックスキー ジャンプ女子W杯個人第11戦 ( 2021年3月21日    ロシア・ニジニタギル、ヒルサイズ=HS97メートル )

ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子個人第11戦で3位に入り、歴代最多となる通算108度目の表彰台に立った高梨
Photo By 共同

 高梨沙羅(24=クラレ)は95・5メートル、88・5メートルの合計230・0点で3位に入った。表彰台は通算108度目で、男子のヤンネ・アホネン(フィンランド)が持つジャンプの歴代最多記録に並んだ。マリタ・クラマー(オーストリア)が97・5メートル、94・5メートルの243・1点で今季5勝目。ジャンプ女子のW杯は2011~12年シーズンに発足。高梨は15歳だった12年1月に初めて表彰台に立ち、出場156試合目で最多記録に並んだ。通算60勝も男女を通じて史上最多。

 公式記録によると、2回目に飛んだ30人の中で高梨が最も強く不利な追い風を受けた。空中でバランスを崩しながらも、耐えてK点(90メートル)付近まで伸ばして着地。6戦連続での表彰台を確保し「今、自分ができる限りのことはできた」と納得の様子だった。

 今季はこれで11戦で8度の表彰台と安定した強さを誇っている。表彰台の回数は男女を通じて歴代最多に並ぶ108度に到達。「こうして記録を残すことが、また練習へのモチベーションになる」と力強く言った。

 残り2戦となった個人総合ではこの日、2位だったクリジュナルに逆転されたとはいえ、その差はわずか5ポイント。16~17年シーズン以来5度目となる女王復権も十分視野に入っているが「見ている方々からすると、面白いと思う」とかわし、「一つ一つの試合に課題がある。それをこなせたか、こなせなかったかに焦点を当てたい」と厳しく己と向き合う姿勢を貫いた。歴史をつくり続けてきたジャンプ女子の第一人者は、これからも進化を続けていく。

続きを表示

2021年3月22日のニュース