【女子ソフト連載・監督に聞く(12)】ビックカメラ高崎・岩渕有美監督

[ 2020年9月4日 12:00 ]

ビックカメラ高崎・岩渕有美監督(C)公益財団法人日本ソフトボール協会
Photo By 提供写真

 《挑戦者として一戦必勝!いざ連覇へ》

 ―昨シーズン(18勝4敗の1位)を振り返って。
「上野の大けがというアクシデントがあった中、シーズンを全員で戦い抜けた。エース不在の中でも若い投手がしっかり一つ一つ踏ん張れたのはいい自信になったと思う。若手の出場機会が増え、結果を残せたのはすごく良かった」

 ―今年のスローガンは『一味同心!!』
「それぞれ選手は個性があって色々な味がある。その色々な味を一つにして同じ方向に向かって最後まで貫いていく。日本代表候補がいる中、チームとして一つの方向を向いて戦う」

 ―新型コロナウイルスによる自粛期間をどう過ごしたか。
「全体練習ができない期間は個々のレベルアップに目線を向けた練習に時間を割いてきた。緊急事態宣言中は買い物などの外出も一切させていなかった。6月中旬あたりからチーム練習を再開。7月の下旬から開幕に向け、ゲームに近い練習を始めた。」

 ―オフに取り組んできたことは。
「心技体すべてを強化してきた。しっかり準備をしていくのが最低条件。一人一人高い意識を持つということを常に言ってきた。コロナの影響で今までにない長い練習期間を取れたので色々なことを試しながら新たな自分作りをテーマにやってきた」

 ―注目する投手は。
「濱村と昨年新人賞を獲った勝股。ともに変化球など内容も含めてもう一つ上を目指してほしい。引退した中野の穴は大きいが、任された投手がしっかりつなぎきれるように」

 ―注目する野手は。
「藤本。新人の時からレギュラーをはってきて、これまでの経験を含めて一回り大きくなった状態で試合に入ってほしい。今年からキャプテンになった内藤は試合のない期間もチーム作りを考えていて、一回りも二回りも大きく成長した」

 ―新戦力で注目は。
「片岡は高卒でまだパワー、スピードはこれから。ただ身体能力は高いので一つ一つ強化すればもっといい選手になる。古谷は大卒だがまずは慣れていくことが大事になる」

 ―具体的な戦い方は。
「昨年より全員がワンランクレベルが上がった状態でシーズンを戦っていきたい。投手陣は上野に頼らず若い投手がしっかり試合を任せられるように。打撃陣はその時その時で粘り強い試合をしていきたい。正直厳しい戦いになると思っている。一戦一戦が重要になる。目の前の一戦をしっかり戦っていくしかない。やり直しがきかないということをしっかり選手たちの頭に入れながら練習している」

 ―警戒するチームは。
「すべてのチームが敵。昨年優勝できたが常に挑戦者として、一戦必勝でシーズン通して戦っていく。一人変わればそのチームカラーは変わる。うち自身も昨年とメンバーが変わっていて、相手も昨年と同じチームではないと思うので勝ちにこだわって一戦一戦執念を出してやっていくしかない」

 ―五輪が1年延期となって。
「チームとして特に影響していることはない。延期となってやりたいこと、できることが増えるチャンス。来年に向けてまた勝負していかないと。1年で選手は大きく変わると思う。プラスにもマイナスにも左右する。自分がプラスでいられるようにという意識で選手は練習に取り組んでいると思う」

 ―最後にファンへのメッセージを。
「ビックカメラらしく全員総力で戦っていく。ぜひグラウンドに足を運んで生でプレーを見ていただきたい。ソフトボール界をしっかり盛り上げていけるように頑張っていきたい」
=連載、終わり=

 ※ビックカメラ高崎・内藤実穂選手へのインタビュー動画は、弊社YouTube公式チャンネル「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において9月4日正午頃、公開予定です。

続きを表示

この記事のフォト

2020年9月4日のニュース