紀平梨花が連覇「自信がついた」2つの試練を乗り越えて

[ 2020年2月8日 20:31 ]

フィギュアスケート四大陸選手権第3日 ( 2020年2月8日    韓国・ソウル )

<フィギュア四大陸選手権第3日>女子フリー、優勝した紀平梨花は笑顔を見せる(撮影・小海途 良幹)
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 女子フリーが行われ、SP首位の紀平梨花(関大KFSC)が151・16点をマークし、合計を今季自己ベストの232・34点とし、男女通じて初の連覇を飾った。

 競技後の会見、紀平は海外メディアから自身の性格を問われた。「性格ですか?」。若干、戸惑いながらも、強さの源を自己分析した。「何事もポジティブにとらえるようにしている。どんな試練も、諦めず乗り越えて過ごしているかな」。連覇が懸かったこの日、試練は2つあった。

 まずは演技前。紀平の1つ前で滑った地元・韓国の劉永が149・68点のハイスコアをマーク。同門の15歳の好演技に、会場が熱狂に包まれた。「(劉永の)点数を見てすごく驚いて緊張した」と明かしたが、「その空間を楽しんで集中しようと思った」と切り替えた。演技が始まってからも試練が待つ。4回転サルコーを回避して3回転とした後のトリプルアクセルが、まさかの1回転半に。得点源のジャンプで大きなミスが出たが、2度目のアクセルを2回転トーループとのコンビネーションで決めると、演技後半の2つの連続ジャンプの構成を急きょ変更した。

 フリップ―トーループの連続3回転の予定を2回転トーループも付けた3連続とし、次に予定していた3―2―2回転をフリップ―トーループの連続3回転とした。2つのコンビネーションで基礎点を2・09点上げ、「うまくリカバリーできた。自信がついた」と胸を張った。

 4回転の回避、アクセルのミスがありながら、合計は今季自己ベストで、昨季マークした233・12点の自己ベストにも肉薄。「狙って優勝することができた。SPもフリーも課題と収穫があった大会ですごく良かった」。最大目標の世界選手権(3月、カナダ)へ、紀平は試練を乗り越えて、また強くなった。

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