黒沢尻工のWTB阿部 左足アキレス腱断裂から復活のトライ「自信になった」

[ 2019年12月27日 16:02 ]

第99回全国高校ラグビー第1日、1回戦   黒沢尻工82―0米子工 ( 2019年12月27日    花園ラグビー場 )

<全国高校ラグビー 米子工・黒沢尻工>後半、タックルをジャンプでかわす黒沢尻工・阿部優(撮影・北條 貴史)
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 初戦に大勝した黒沢尻工にとって、嬉しい収穫はトライゲッターのWTB阿部優人(3年)の復活だ。伊藤卓監督が「大きなケガをして、ずっと試合にも出れなかったのに、よくトライを決めてくれた」と称えたのが、チーム13トライ目となった後半25分の得点だった。

 ゴール前10メートルの右中間ラックから左に展開。FW、BKが繋ぎ、最後は途中出場の阿部優が左中間にトライを決めた。6月の東北新人大会、仙台育英戦で左足アキレス腱断裂の重傷を負った。手術でプレーは半年以上無理と医師に告げられながら、「花園に行く」の信念でリハビリに取り組み、この日が夢に見た復帰戦だった。

 「予選も出れずに、チームに迷惑をかけたけど、その仲間が繋いでくれたので必死に行った。まだ100%じゃないけど、トライは自信になった」

 リハビリを支えたのは、日本代表・福岡堅樹の存在。高校時代に2年続けて膝の前十字じん帯断裂に見舞われながら、世界に通用するスピードを身につけたことは「刺激になりました」と阿部優は自身を重ね合わせた。

 次戦は東京戦。伊藤監督は「タックル、スピードも含め、重さが違う。どれだけ我慢して、しつこく行けるかがポイント」と分析。阿部優の突破力にも期待をかけていた。

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2019年12月27日のニュース