大八木監督がほれた駒大スーパー1年生・田沢廉 箱根駅伝で男に!「最低でも区間3位以内」

[ 2019年12月27日 09:30 ]

箱根のキーマン(1)

笑顔で駒大のエンブレムを指差す田沢(撮影・白鳥 佳樹)
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 第96回箱根駅伝は1月2日に往路、3日に復路が行われる。“黄金世代”が最終学年を迎えた東海大は連覇で有終の美を誓う。王座奪回を狙う青学大や学生No・1エースを擁する前回往路優勝の東洋大も総合優勝に向けて爪を研ぐ。“戦国駅伝”の中で優勝をうかがう有力校の個性的ランナーたちを6回にわたって紹介する。第1回は駒大のスーパールーキー・田沢廉(1年)だ。

 平成の時代に6度の総合優勝を果たした駒大が、令和最初の箱根駅伝で覇権を奪回するキーマンが、1年生の田沢だ。すでに学生3大駅伝のうち2つで1年生らしからぬ激走を見せ、チームを上位へ導いた。初の箱根を前に「最低でも区間3位以内、最高で区間賞。それをクリアしてチームに貢献したい」とスーパールーキーらしく活躍を宣言した。

 衝撃の走りは11月の伊勢路だった。レースで10キロ以上を走ったことがなかった田沢を、大八木弘明監督(61)は17・6キロの終盤7区に起用。「なかなかいないフォームだと言われてきた。タイムも出ていたので直さなかった」という、ケニア人選手のような前傾姿勢と大きなストライドのダイナミックな走法で、各チームの上級生を押しのけて区間賞を獲得した。「全日本で距離への不安がなくなった。自信になりました」と、20キロ以上の区間が続く箱根へ手応えをアピールした。

 名選手を数多く指導してきた大八木監督が「ハートは中村匠吾(富士通=東京五輪代表)センスは村山謙太(旭化成=15年世界選手権代表)に似ている」と称する逸材。だが、高校時代までは“サボり癖”があった。強度の高いポイント練習こそ真面目に取り組んだが、軽いジョグは適当に済ませたという。そんな田沢が駒大入学を志したのは、厳しい指導で知られる大八木監督の指導の下、自分を律することで成長したかったから。「ここに来たらやらなきゃいけない。自分に圧をかけた感じです」と笑う。

 その大八木監督が選手にハッパを掛けるときの掛け声「男だろ!」は駅伝ファンの間ではあまりにも有名。だが、田沢はまだレースで聞いたことがないという。出雲、全日本は監督車がないことも理由の一つだが、箱根でも好走すれば聞かずに終わる可能性は高い。「(男だろを)聞かなかったら、調子が良いということですよね。聞かない方がいいかな」と不敵に笑った。

 ◆田沢 廉(たざわ・れん)2000年(平12)11月11日生まれ、青森県八戸市出身の19歳。是川中―青森山田高。高校3年時にアジアジュニア選手権5000メートルに出場し、銀メダルを獲得。3大駅伝デビュー戦となった今年の出雲駅伝は3区で区間2位、全日本大学駅伝は7区で区間賞を獲得した。自己ベストは5000メートル13分41秒82、1万メートルは28分13秒21。1メートル80、60キロの大型ランナー。

 ≪箱根を彩ったスーパールーキーたち≫
 ★93年渡辺康幸(市船橋高―早大) 2区区間賞。エース級が顔をそろえた区間で先頭を守り切り、早大7年ぶりの往路優勝、8年ぶりの総合優勝に大きく貢献した。

 ★97年古田哲弘(浜松商高―山梨学院大) 8区区間新。チームを5位から3位に浮上させた。古田の記録は19年東海大の小松陽平に破られるまで22年間更新されなかった。

 ★06年佐藤悠基(佐久長聖高―東海大) 3区区間新。8人抜きの走りを見せて小林正幹(早大)の持つ区間記録を30秒以上も更新。チームを4位に押し上げた。

 ★09年柏原竜二(いわき総合高―東洋大) 5区区間新。トップと4分58秒差でたすきを受け取ると、8校をごぼう抜きして往路優勝を演出。チームは出場67回目で初の総合優勝を果たし“2代目・山の神”となった。

 ★11年大迫傑(佐久長聖高―早大) 1区区間賞。スタート直後から集団を引っ張り、1キロで抜け出すと早大として2年ぶりとなる区間1位で2区へリレー。総合優勝につなげた。

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