錦織「試合にならなかった」ティエムにストレート負けで敗退

[ 2018年11月17日 05:30 ]

男子テニス日東電工ATPファイナル第5日 ( 2018年11月15日    ロンドン )

ティエムと対戦し、うつむく錦織
Photo By 共同

 1次リーグB組最終戦で、錦織圭(28=日清食品)は世界ランキング8位のドミニク・ティエム(25=オーストリア)に1―6、4―6でストレート負けし、通算1勝2敗で同組最下位となり敗退が決まった。初戦でフェデラー(スイス)を撃破も、続くアンダーソン(南アフリカ)戦で完敗した悪い流れを断ち切れず。それでも昨夏の右手首故障から復活し、来季の活躍を予感させる一年となった。

 1年のスパンでは右肩上がりでも、最後の試合で後味の悪さが残った。1月のツアー下部大会で復帰し、一時39位まで落ち込んだ世界ランクをトップ10まで戻した。惜しくも逃したATP制定のカムバック賞に値する復活を遂げただけに、締めくくり方には錦織本人も納得できなかった。

「ここ2、3カ月は自信を持って、トップ(レベル)のプレーはできていた。大丈夫だと思いますけど、若干(来季に)不安が残ることになった」

 0―6、1―6で完敗した第2戦から立て直せなかった。ダブルフォールトを2度重ねた第1セットの第2、6ゲームをブレークされた。第1サーブ率は58%と低調。得意のラリーに持ち込む以前にミスを繰り返し、過去3勝1敗と相性が良かったティエムを乗せてしまった。「ほぼ試合にならなかった。彼もいいプレーをしたが、それ以前に自分のミスが(出るのが)早かった」と首をひねった。

 「十分すぎる一年だった」と言ったように、トータルでは満足いくシーズンになった。「いろんなことを乗り越えた一年。メンタルも強くなり、体も痛くなかった」。復活の2018年は飛躍の2019年へとつながる。

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2018年11月17日のニュース