ジョセフJ、鉄のカーテンで“エディー封じ” 元代表HC討ちでW杯へ弾み

[ 2018年11月17日 05:30 ]

日本代表のジョセフ・ヘッドコーチ
Photo By スポニチ

 ラグビー日本代表は16日(日本時間17日深夜)、イングランド戦の会場となるトゥイッケナム競技場で前日練習を行った。収容能力8万2000人を誇る聖地で日本代表が試合を行うのは、86年10月以来、32年ぶり。完全アウェーを乗り越え、15年W杯での南アフリカ撃破をともに成し遂げたエディー・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチ(HC、58)率いるラグビー発祥国から、再び世紀の大金星を狙う。

 巨大なスタンドに囲まれたピッチで、リーチ主将ら選手は芝の感触を確かめるようにウオーミングアップを始めた。大部分が非公開で行われた練習では、攻守の連係確認に時間を割いたとみられる。

 歴史的勝利へ乗り越えなければならない壁は高い。近年の日本代表が経験した最も観客の多かった試合は、16年11月にカーディフで行われたウェールズ戦の7万3969人。当日はこの時を上回る完全アウェーとなる。ひとたび歓声が上がれば、わずか数メートルでも声が届かなくなるだけに、以心伝心のコミュニケーションは欠かせない。

 敵将となったジョーンズ氏からは週明け12日からメディアを通じて「寺へ行って祈れ。それが最善だ」「我々はフィジカルでスマッシュする」などと挑発を受けた。イングランドが1点差で敗れた10日のニュージーランド戦では、小兵FBにハイパントキックを上げて集中砲火。相手の嫌がることをさせたら天下一品の知将だけに、日本もボール争奪やセットプレー、選手個々の弱点を徹底的に攻められるとみられる。

 だがWTB山田(パナソニック)が「こっち(英国)に寺はないので行ってないです」と軽口で受け流せば、15年はW杯代表入りを逃したCTB中村(サントリー)も「お客さんの頃の僕しか知らないでしょう」と話すなど、日本の選手も負けてはいない。12日以降はイングランド協会からあてがわれた練習場に、ニュージーランドなどと折半して高さ2メートルを超える金属製の目隠しを仮設。文字通り「鉄のカーテン」を引いて情報漏れをシャットアウト。徹底して対策を打った。あとは思い切りプレーするだけ。金星で来年のW杯へ弾みをつける。

続きを表示

2018年11月17日のニュース