織田「満足している」苦手の最終滑走で好演技

[ 2010年11月13日 18:50 ]

男子SPで演技を終え、ガッツポーズする織田信成

 【スケートアメリカ】津軽三味線の音色に乗った織田の滑りは実に小気味よかった。ジャンプを鋭く決め、ステップを踏む足取りがいっそう弾む。高橋を抑えて「まさか自分が立てるとは思っていなかった」という首位発進。「満足している」と破顔一笑した。

 不得手と認める最終滑走の上に、前を滑ったのは高橋だった。日本のエースに向けられた黄色い歓声と拍手の余韻が残るリンクで「その歓声にどれだけ勝てるか。次に滑る自分の力に変えられるかが課題だった」と打ち明けた。
 これまでなら過度に緊張し、動揺から滑りが乱れたかもしれない。だが、この日は序盤からジャンプを鮮やかに決めて突っ走った。2週前のスケートカナダはSP1位からフリーで2位に後退。練習拠点のカナダに腰を据え、目の色を変えて滑り込んだ。「自信をつけてきた」という自負で緊張を克服した。
 フリーは再び最終滑走となるが「思い切りやるだけです」と迷いはない。高橋の追い上げをかわせば、日本男子単独最多となるGP6勝目が待ち受ける。(共同)

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2010年11月13日のニュース