全開の34秒台!ソチへの挑戦始まった加藤「結果出てよかった」

[ 2010年11月13日 08:57 ]

男子500メートルで声援に応える加藤条治

 【スピードスケートW杯】思い切り足を伸ばしてゴールした加藤は電光掲示板の速報タイムを確認すると、笑みがこぼれた。開幕戦で全開の34秒85。「表彰台は間違いないと思ったが、最初に結果が出てよかった」。優勝をかみしめる表情に、充実感が漂った。

 格下のBクラスの1000メートルで惨敗した後のレースだっただけに「500メートルは思い切り行くだけだった」。アウトスタートからの100メートルはそれほどの加速でなかったが、第1コーナーから一気に勢いに乗った。最後のコーナーの出口でスピードが出すぎていたため、ややバランスを崩したが、ただ一人34秒台の好記録をたたき出した。

 爆発力のある加藤にとって、これからの課題は安定感だ。五輪の500メートルは2度滑って合計タイムで競うが、そこで好タイムを二つそろえる力はライバルの長島の方に分がある。日本スケート連盟の今村強化部長は「この4年間で34秒台を安定して出す滑りができるようになれば」と話す。

 五輪明けシーズンのW杯でいきなり快勝したが、4年後のソチ冬季五輪で金メダル獲得に向け、挑戦は始まったばかり。加藤は「周りがまだ(本気を)出していない。自分もこれから次第」と気を引き締めた。(共同)

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2010年11月13日のニュース