×

【コラム】川本治

ミスを恐れ消極的プレー目立った

[ 2012年8月1日 06:00 ]

<日本・南アフリカ>前半、攻め込む丸山
Photo By スポニチ

ロンドン五輪 女子1次リーグF組 日本0-0南アフリカ
(7月31日 カーディフ)
 なでしこジャパンは7人が今大会初先発となったが、消極的なプレーが目立った。ボールを失わないことを考え過ぎたため、横や後方へのパスばかりを選択していた。個人で仕掛ける場面が少なく、ミスを恐れている印象を受けた。安藤、岩渕、丸山、高瀬は決勝トーナメントでも途中出場で流れを変える役割が期待されるだけに、もっと勝負しても良かったと思う。ボール支配率の割にシュート数が少なかったのも、縦への、ゴールへの意識が低かったからだ。

 試合勘の問題もあり、簡単なミスも目立った。中盤での不用意なパスミス、クロスの精度の低さなど主力組との差を感じた。練習とは全く違う五輪独特の雰囲気の中で、本来の力を発揮できなかったのだと思う。収穫は守備の安定感と、これまで出場機会が少なかった選手たちを起用できたこと、そして沢ら主力組に休養を与えられたこと。メダル獲得にはサブの選手の力も重要になるだけに、この試合で見えた課題をしっかりと修正して、決勝トーナメントに臨んでもらいたい。(元ジェフ市原強化部長)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る