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【コラム】川本治

すでにエトオが信頼

[ 2011年2月9日 06:00 ]

<インテル・ミラノVSローマ>後半途中から出場し、攻め込むインテル・ミラノの長友佑都
Photo By 共同

 【インテル5-3ローマ】長友は既にインテル・ミラノの一員になっていると思わせてくれる15分間だった。まず、セリエAでは周りから認められないとボール自体が来ない。ヒデ(中田英)も(中村)俊輔もそうだった。だが、長友の場合はクロスの時もまるで違和感がなかった。重圧の中、特長も出せていたし、初出場とは思えなかった。

 後半34分のFWエトオへのクロスはカットインして自分でシュートを打ってもいいくらい。その後、時間をかけてクロスを送った。それでもしっかりエトオがニアに詰めている辺り、実力を認められているからだ。試合後、真っ先にエトオと抱き合っているシーンも実に印象的だった。

 守備面でも1対1には粘り強く、攻守の切り替えも速い。左SBなのにマイボールの時は左ハーフのようなプレーもできた。レオナルド監督にも周囲の選手にも、先発でいけるという力を見せてくれた。インテルといえば個の力では世界クラスがそろっているが、長友も遜色はない。本当に今後が楽しみだ。(元ジェフ市原強化部長)

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