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【コラム】川本治

アルゼンチンはサウジに敗れて100%に…タイトルへ執念感じるメッシの守備

[ 2022年12月15日 10:10 ]

FIFAワールドカップカタール大会準決勝   アルゼンチン3-0クロアチア ( 2022年12月13日    ルサイル競技場 )

熱き抱擁で健闘を称え合うメッシとモドリッチ
Photo By AP

 アルゼンチンの2トップが素晴らしかった。先制点はメッシのPKだが、コースを読まれてもいいように右上に強く蹴った。力が入ると枠を外れることもあって難しく、勇気がいる蹴り方だ。

 2点目はアルバレスが前へ推進力を持ってドリブルしたことで相手を振りきった。3点目はメッシが右サイドでドリブルしてチャンスをつくった。まずは上体の傾きだけで相手をかわし、ペナルティーエリア内に入ってからは巧みなボールさばきでマークする選手に足を出させないようにした。最後は利き足とは逆の右足でパスを出したが、アルバレスの動きを見て絶妙のタイミングで股抜きパスを通した。

 アルゼンチンはクロアチアを分析して4バックにし、2点リードした後はここまでやってきた3バックに戻して守備を固めた。初戦でサウジアラビアに負けたことで、油断がなくなり、本来の力が100%出せるようになった。メッシもよく動いており、ここ一番では守備もしている。タイトルへの執念が感じられた。(元ジェフ市原強化部長・スポニチ本紙評論家)

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