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【コラム】川本治

チーム内競争が生んだ勝利徹底主義

[ 2021年2月27日 05:30 ]

 川崎Fの良さが目を引いた。攻守の切り替えや、ミスしたときのカバーの早さは素晴らしかった。ボールを奪われた田中が長い距離を走って相手を止めた場面などは、勝つために必要なことが徹底されていると感じた。得点場面も、カウンターから多くの選手がゴールを目指して走り、相手が守り切れない状況を作った。三笘もゴールには絡めなかったが、長いドリブルからのシュートや、いい形を作るなどきっちり仕事をしていた。相手が左サイドの三笘を警戒するため、右サイドの脇坂や家長のマークが緩んだように思う。

 長丁場のリーグ戦を考えると、こんなに早く仕上がって1年間もつのか?とも思うが、それだけチーム内の競争が激しい証拠だろう。レアンドロ・ダミアンが必死に守備をするのも、ベンチに小林がおり、いつポジションを奪われるかわからないから。中村は引退したが、彼が持っていた精神的な部分もしっかりチームに受け継がれていると感じた。(元ジェフ市原強化部長)

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