×

【コラム】川本治

FC東京 勝因はアンカー森重の献身&前線のハードワーク

[ 2021年1月5日 07:00 ]

YBCルヴァン杯決勝   FC東京2―1柏 ( 2021年1月4日    国立競技場 )

 FC東京は森重をアンカーに置いたことと、前線の選手がよくハードワークしたことが勝因だった。DFが本職の森重は、ボールを奪うだけでなく、攻撃の組み立てもいい。ACLやリーグ戦終盤でもやっていたが、DFラインの前でピンチを防いで守備が厚くなった上に、全体的にコンパクトに戦えて、永井やレアンドロのスピードも生きた。

 決勝点はカウンターからアダイウトンが決めたが、コンパクトに戦えた成果だ。さらに外国人を含めた前線の選手がハードワークしたこともよかった。全力でボールを追うので柏がカウンター攻撃をやりにくくなり、オルンガに仕事をさせなかった。

 今季はコロナ禍の影響で過密日程になり、ACLも戦ったFC東京はことのほか調整が難しかった。その中で中村帆、渡辺、小川、安部ら若手が成長して選手層が厚くなり、森重、東、高萩、永井らのベテランとうまくマッチし、チームとして成熟した。さらに昨季リーグ戦終盤で横浜に逆転された悔しさも大きい。あと1勝の重みを知って今季の戦い方が良くなった。

 すぐに来季が始まるが、この優勝経験がリーグ戦にもつながるはず。来季もJ1優勝争いに加わることは間違いないと思う。(元ジェフ市原強化部長)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る