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ベルギー 逆転突破へ復活誓う主将E・アザール 前回3位の“立役者”は今大会無得点

[ 2022年12月1日 05:15 ]

ベルギー代表のアザール(AP)
Photo By AP

 【Today's CHECK F組】18年ロシア大会では史上最高の3位に躍進したベルギー。初優勝を目指す今大会は一転、1次リーグF組最終戦を前に敗退危機に直面している。第2戦は格下モロッコに0―2で完敗し、勝ち点3で3位転落。ブリュッセルで暴動が起こるほどショッキングな敗戦の“戦犯”と非難されているのが主将のFWエデン・アザール(31=Rマドリード)だ。大会ベストイレブンを獲得した4年前、キレキレだったドリブルはさび付いた状態。ボールを失うシーンも目立ち、2試合連続で得点に絡めないまま後半早々に交代を命じられた。

 ベルギー史上最高の選手と称されたスターの転落が始まったのは19年、チェルシーからRマドリードへの移籍。体重増など不摂生もたたってか度重なるケガで離脱を繰り返し、過去3季の公式戦成績は平均22試合2得点。チェルシー時代の平均50・3試合15・7得点の半分にも満たない。Rマドリード加入時の移籍金は出来高を含め1億5000万ポンド(約249億円)と伝えられたが、現在の市場価値は750万ポンド(12億4500万円)と約20分の1まで暴落した。

 大会前の会見で「代表で先発に値すると思うか」という質問に「過去2年の成績を見ればノーだ」と本人も認めた惨状を覆せないままカタールを去ることになるのか。チームもモロッコ戦後に選手間の衝突が伝えられるなど最悪の状況で対戦するのが、勝ち点4で首位の前回準優勝クロアチア。「失った自信を取り戻さねば」と決意を胸に生き残りを懸けた大一番に挑む。

 ◇エデン・アザール 1991年1月7日生まれ、ベルギー出身の31歳。フランス1部リールの下部組織出身で07年に16歳でトップチーム初昇格。12年に移籍したチェルシーで2度のリーグ制覇に貢献し、14~15年にはリーグMVPを獲得。19年にRマドリード移籍。国際Aマッチ125試合33得点。弟のMFトルガン・アザール(29=ドルトムント)もベルギー代表でW杯メンバー。1メートル73、74キロ。利き足は右。

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2022年12月1日のニュース