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“誤審”何の!ジョバニ オフサイドで2発フイもV弾お膳立て

[ 2014年6月15日 05:30 ]

ゴールを決めるもオフサイドの判定が下り、納得がいかない表情のドスサントス(AP)

W杯1次リーグA組 メキシコ1―0カメルーン

(6月13日 ナタル)
 土砂降りの雨の中、テンポのいいパスサッカーで主導権を握ったメキシコが、不運な判定をはねのけ大事な初戦をものにした。最初の“幻のゴール”は前半11分だ。右サイドからのクロスにFWジョバニ・ドスサントスが左足で合わせゴールネットを揺らしたが、微妙な位置からの飛び出しだったため、オフサイドと判定された。

 2度目は同29分。左CKから再びドスサントスがヘッドでゴールに流し込む。カメルーン選手が頭でそらしたボールに反応したものだったが、審判はカメルーン選手ではなくメキシコ選手がボールに触れたと認識。そのためドスサントスはオフサイドの位置にいたと判断され線審の旗が上がった。このジャッジにAP、ロイターなど海外メディアは「明らかな誤審だった」と報じた。

 微妙な判定が続き、試合の流れが変わってもおかしくなかったが、選手は冷静だった。後半16分、パスをつないでドスサントスが抜け出しシュートを放つ。一度はGKにはじかれたものの、こぼれ球をFWペラルタが左足で押し込んで決勝ゴールを決めた。スコアは1―0ながらも、試合内容で相手を圧倒したエレーラ監督は「我々は何でも克服できる。強い精神力を見せることができた」と興奮を隠さなかった。マン・オブ・ザ・マッチを獲得したドスサントスも「どんな環境でも戦う準備をしてきた。大雨の中、うまくボールを動かすことができた」と胸を張った。

 チームは6大会連続の決勝トーナメント進出を目指すが、今大会は12年ロンドン五輪で初の金メダルを獲得したドスサントス、ペラルタら10人がメンバー入りするなど若手とベテランの融合も進んでいる。次戦の相手ブラジルには、五輪決勝で前評判を覆して2―1で勝っており、その再現の期待も膨らむ。

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2014年6月15日のニュース