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浦和初○もブーイング…格下相手に“勝っただけ”

[ 2011年2月28日 06:00 ]

<栃木・浦和>後半29分、ヘディングゴールを決めた浦和・高崎

プレシーズンマッチ 浦和1―0栃木

(2月27日 栃木グ)
 浦和が今季プレシーズンマッチ3戦目でようやく初勝利をマークした。27日にJ2栃木と対戦。昨季J2で10位の相手に前半から苦戦を強いられたが、後半29分にFW原口元気(19)の左クロスをFW高崎寛之(24)が頭で押し込み、1―0で何とか勝利をものにした。浦和はこれで開幕前の対外試合を全て終了。3月6日の開幕戦で神戸と対戦する。

 敵地を真っ赤に染めたサポーターが前半終了時に続いて、勝利の瞬間も選手にブーイングを浴びせた。

 「今までの試合で一番良くない内容だった」とペトロヴィッチ監督が切り出せば、MF柏木も「言葉にする試合でもない」と厳しい表情。プレシーズンマッチ3戦目で初白星。練習試合を含め主力中心で臨んだ試合では今季J相手に初めて勝利を収めたが、誰一人笑顔はない。勝っただけ。まさにそんな一戦だった。

 開始早々から昨季J2で10位の栃木に押し込まれた。前半5分にMF鈴木がペナルティーエリア内でクリアミスを犯して相手FWリカルド・ロボにシュートに持ち込まれれば、同9分にはMF柏木の不用意なバックパスを拾ったリカルド・ロボに独走を許し、クロスバー直撃のシュートを浴びるなどミスのオンパレード。「簡単なミスが20回以上あった」(ペトロヴィッチ監督)「日本代表として恥ずかしい」(柏木)。誰もが早口でまくしたてたのも無理はなかった。

 そんなチームを救ったのは途中出場の選手たちだ。後半29分の決勝弾は後半開始と同時に投入された原口のクロスを、後半15分から出場した高崎が頭で押し込んだもの。「先発を外されて悔しかった。左足のクロスは練習していた。ヒロくん(高崎)がよく決めてくれた。(視察していたU―22日本代表の)関塚監督にアピールしたい気持ちもあった」と原口。高崎は「FWはゴールが全て。これを持続して公式戦で出したい」と“サブ組”の意地をのぞかせた。

 これで開幕前の対外試合は終了。だが、このままでは終われない。「俺らは浦和レッズ。やらないといけない。きょうだけとことん落ち込んで、またサッカーのこと考えます」と柏木。リーグ戦では本当のレッズの姿を見せる。

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