藤井正弘の血統トピック

【マイルCS】グレナディアガーズ 欧州最強マイラー血統が日本圧巻!?

[ 2021年11月17日 05:30 ]

 今回のマイルチャンピオンシップにはフランケル産駒グレナディアガーズ、キングマン産駒シュネルマイスター、ニューアプローチ産駒ダーリントンホール、ポイントオブエントリー産駒ロータスランドと、持ち込み、外国産合わせて海外で種付けされた馬が4頭エントリーしている。日本調教馬に限ると、これはファインモーション(父デインヒル)、イーグルカフェ(父ガルチ)、エイシンチャンプ(父ミシエロ)、マグナーテン(父ダンチヒ)が出走した03年以来。長く日本のマイル部門を牛耳ってきたディープインパクトの量的な支配力が低下したことで、在外血統の付け入るスペースが広がったと解釈できるだろう。

 中でもグレナディアガーズの父フランケルは、初年度産駒のソウルスターリングが阪神ジュベナイルF、モズアスコットが安田記念を制した“親日派”のマイルG1血統。本拠地の欧州圏では同じく初世代のクラックスマンが中距離王に上り詰めて以後、牡の大物が途切れていたのだが、グレナディアガーズが先陣を切った現3歳世代からは英ダービーと“キングジョージ”を連勝したアダイヤー、愛ダービー、英セントレジャーの変則2冠のハリケーンレーンと、世代最強クラスが続出している。種牡馬としても怪物性がよみがえったこの父の「当たり年」のDNAを再評価しておきたい。 (サラブレッド血統センター)

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