藤井正弘の血統トピック

キズナ 父系3代ダービー制覇の期待大

[ 2019年7月4日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介(2)】キズナ 2010年生まれ 青鹿毛 新冠産 父ディープインパクト、母キャットクイル(母の父ストームキャット)日本、フランスで14戦7勝 主な勝ち鞍は日本ダービー、大阪杯、京都新聞杯、ニエル賞、毎日杯 2歳産駒182頭。

 前年のディープブリランテに続き、父ディープインパクトとの日本ダービー2代制覇を果たした2013年度JRA賞最優秀3歳牡馬。武豊騎手とのコンビでストレッチランナーとして開眼し、毎日杯から重賞3連勝で世代の頂点に上り詰めると、日本ダービー馬として初めて3歳秋に凱旋門賞に挑んだ。ステップレースのニエル賞で同年の英ダービー馬ルーラーオブザワールドを退け、本番でも2年連続2着のオルフェーヴルに最後まで食らいついて2馬身差の4着に入線。帰国初戦となった大阪杯も58キロを背負って完勝し、古馬G1戦線の主役を張るものと思われたが、以後は体調不良や脚部不安に悩まされて不完全燃焼に終わった。

 ディープインパクト×ストームキャットという最上級のG1ニックスの先駆けで、半姉にG1・3勝のファレノプシス、半兄には米国で競走馬としても種牡馬としても成功したサンデーブレイクがいる。遺伝力に関しては母系からも強力なアシストが見込めるはずだ。早くも芝1200メートル、1400メートル、1600メートルと、異なる条件で勝ち馬を送り出しているのは懐の深さの表れ。父系3代のダービー制覇も大いに期待できる。(サラブレッド血統センター)

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