藤井正弘の血統トピック

【スプリングS】ディアマンテも父子2代制覇射程

[ 2019年3月14日 05:30 ]

 きさらぎ賞2着のタガノディアマンテがスプリングSで皐月賞出走権奪取に挑む。オルフェーヴル第2世代で現在のところ唯一のグレード連対馬である。

 タガノディアマンテは、フェブラリーS週のコラムで東京ダート1600メートルのレコードホルダーとして取り上げたケイムホーム産駒、タガノトネールの6歳違いの半弟。4歳違いの兄タガノエスプレッソ(父ブラックタイド)はデイリー杯2歳Sを勝ち、2歳違いの姉タガノヴェローナ(父クロフネ)はダート準オープンの安定勢力として活躍中と、母のタガノレヴェントンは父馬の長所を確実に引き出す名繁殖で、2年目のジンクスに苦しむ最強3冠馬にとっては救世主的な存在だったともいえる。ちなみにその父キングカメハメハは、京都新聞杯のステイフーリッシュ、東京新聞杯のインディチャンプと、母の父として実質的なステイゴールド最終世代のグレード勝ちをアシストしている。代替わりしても好相性は継続されているようだ。

 スプリングSは伝統的に歴代優勝馬の産駒が強く、00年以降でもタニノギムレット(02年)とスマイルジャック(08年)、ネオユニヴァース(03年)とアンライバルド(09年)、ブラックタイド(04年)とキタサンブラック(15年)の3組の父子が優勝馬として名を残している。父は東日本大震災の影響で1週遅れの阪神開催だった11年の勝ち馬でもある。昨年のエポカドーロが肉薄した“2代制覇”は十分に射程圏だろう。(サラブレッド血統センター)

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