【宝塚記念】クロノジェネシス完璧!GP3連覇へ絶対に負けられない、楽々併入ラスト1F11秒9

[ 2021年6月24日 05:30 ]

岩田望来騎手を背にCウッドをジェラルディーナ(奥)と併せ馬で追い切るクロノジェネシス
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 今年もグランプリは牝馬だ。上半期の総決算「第62回宝塚記念」の追い切りが23日に行われ、東西の実力牝馬がそろって好気配。連覇が懸かるクロノジェネシスは栗東CWコースでパワフルな動きを見せ、余裕たっぷりに併入した。ドバイ帰りでも仕上がりは万全。14年ゴールドシップ以来、史上15回目となるファン投票1位でのVを目指す。

 グランプリ3連覇へ向けて万全の仕上がりをアピールだ。クロノジェネシスは3週連続でジョッキーを背に追い切りを消化した。2週前は福永、先週はコンビを組むルメール、そして、この日は岩田望が騎乗。斉藤崇師は「岩田望来君には折り合いとリズム重視で行ってほしいと。うまく乗ってくれた」と太鼓判を押す最終追い切りだった。

 CWコースでジェラルディーナ(3歳1勝クラス)と併せ馬。序盤は僚馬の8馬身後方で距離を保ったまま、折り合いに専念。1週前追いでは早めに抜け出す形になったが、この日はしっかり我慢が利いていた。3角からは巧みなコーナリングで一気に差を詰めていく。直線、内から馬体を併せるとパワフルな脚さばきで楽々と併入。ラスト1Fは11秒9をマークした。

 見守った指揮官は「キャンターに下ろした時から良かったと思う。前の馬を見ながら我慢もできていたし、自分のリズムで前に並び掛けて、いい動きだった」と合格点を与える。

 初の海外遠征だった3月のドバイシーマクラシックは惜しくも2着。師は「4コーナーまでは勝ったかなと思って安心して見ていたが、内の馬とぶつかるところがあって少し遅れた」と振り返る。「苦しい位置関係にはなったが、間を割って2着まで来たのは凄い。改めて、どこに行っても一生懸命走る馬だと思った」と愛馬の奮闘に最敬礼。

 ファン投票は13万7448票を集め、堂々1位に輝いた。昨年の宝塚記念、有馬記念に続く、グランプリ制覇の期待が懸かる。指揮官は「海外を経験したことにより、ひと回り成長して気性的にもドシッとしたかな。有馬の時より、さらに馬体の張りが出てきた。今が一番、充実しているんじゃないかと思えるぐらい」と成長力に目を細める。

 新女王レイパパレとの牝馬対決にも注目が集まるが「この馬の力を発揮できれば結果はついてくると思う」。主戦・北村友の落馬負傷により、新コンビを組むルメールも「いいコンディションなら勝つことができる」と自身初の宝塚記念Vへ力を込めた。秋には仏G1凱旋門賞(10月3日、パリロンシャン)を視野に入れており、再び世界に旅立つ前に国内最強を証明してみせる。

 【宝塚記念連覇なら史上2頭目】宝塚記念と有馬記念のグランプリ3連覇を達成すれば、スピードシンボリ(69年有馬→70年宝塚→同年有馬)、グラスワンダー(98年有馬→99年宝塚→99年有馬)に続く、3頭目の快挙(グランプリ3勝は他にオルフェーヴル、ゴールドシップが記録)。宝塚記念連覇ならゴールドシップ(13→14年)以来、7年ぶり史上2頭目となる。

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