365日 あの頃ヒット曲ランキング 7月

【1995年7月】碧いうさぎ/酒井法子 初のミリオン ドラマ視聴率急上昇で息吹き返す

[ 2011年7月12日 06:00 ]

第46回NHK紅白歌合戦で手話を交えながら「碧いうさぎ」を熱唱する歌手・酒井法子
Photo By スポニチ

 ★95年7月ランキング★
1 love me,I love you/B’z
2 涙がキラリ☆/スピッツ
3 TOMORROW/岡本真夜
4 ズルい女/シャ乱Q
5 碧いうさぎ/酒井法子
6 ロビンソン/スピッツ
7 未来のために/DEEN
8 君がいたから/FIELD OF VIEW
9 ねがい/B’z
10 Man&Woman/MY LITTLE LOVER
注目あなただけを~Summer Heartbreak/サザンオールスターズ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【碧いうさぎ/酒井法子】

 「のりピー」こと、酒井法子主演の日本テレビ系ドラマ「星の金貨」の主題歌。ドラマの初回放送の視聴率が7・2%と超低空飛行からのスタートだったが、耳と口に障害がある看護師見習いの女性が、結婚を約束しながら記憶を失った医師を一途に愛するという展開と、手話でコミュニケーションを取りながらけなげに生きる酒井の演技が話題となり、視聴率が上昇。95年7月12日の最終回では23・9%を記録。オリコンでは一度ベストテンから消えたが、7月に入り再度チャートイン。最終回終了後の7月17日付から2週にわたり、最高の5位を記録した。

 90年代のヒットメーカー、織田哲郎の切ないメロディーに付ける歌詞はコンペ形式で決められた。すでに作曲家としてデビューしていた牧穂エミの作品をドラマの内容に沿った形でアレンジを施した。

 アイドルとしては日本だけでなく、アジア各地でも人気だった酒井だが、歌が大ヒットしたというのはデビュー9年目、27枚目のシングルとなった本作が事実上初めてと言っても過言ではない。実売で100万枚に到達し、事務所の先輩である同じ福岡出身の松田聖子の最高記録「ガラスの林檎/スゥイート・メモリーズ」の85万枚を抜いたことで、サンミュージックの関係者は大いに盛り上がった。

 11月には「東京都聴覚障害者大会」で手話を交えて「碧いうさぎ」を歌い、初出場となった年末の「紅白歌合戦」でも、紅組のトップを切って手話による同曲を披露して話題になった。

 酒井が09年8月、覚せい剤取締法違反で逮捕されると、全作品の音楽配信が停止されることになり、直前にダウンロードが集中。発売から14年を経て1位になるという、皮肉な出来事もあった。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る