【1988年７月】ヴィーナスの失敗／人気絶頂　高橋良明　半年後にまさか…

１６歳の若さで亡くなった高橋良明
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　★８８年７月ランキング★
１　Ｄｉａｍｏｎｄハリケーン／光ＧＥＮＪＩ
２　Ｗｈａｔ’ｓ　ｙｏｕｒ　ｎａｍｅ？／少年隊
３　みんなのうた／サザンオールスターズ
４　太陽の破片／尾崎豊
５　渚のすべて／杉山清貴
６　あなたを愛したい／南野陽子
７　Ｊｉｍ＆Ｊａｎｅの伝説／チェッカーズ
８　ＯＲＡＣＩＯＮ／斉藤由貴・来生たかお
９　ＦＵ―ＪＩ―ＴＳＵ／工藤静香
10　ヴィーナスの失敗／高橋良明
注目こわれる／小川範子
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【ヴィーナスの失敗／高橋良明】

　子役からデビューし、女子中高生を中心に人気があった高橋良明が３枚目のシングル「ヴィーナスの失敗」をリリースしたのは、８８年７月１１日だった。

　発売から２週間後の７月２５日のオリコンチャートでは初登場７位にランクイン。同時期に８９年のＮＨＫ大河ドラマ「春日局」の出演も決まり、まさにこれからを期待された若手として注目を集めていたが、このシングル発売から半年後にわずか１６歳で世を去るとは誰も予想だにしなかった。

　１月５日午後８時１５分ごろ、川崎市麻生区の路上でレンタルビデオ店に行くため、２５０ｃｃバイクに乗っていた高橋は、路線バスから降りた後、道路を横切ろうとしていた女子中学生をはねた。中学生は大たい骨などを複雑骨折する２カ月の重傷を負ったが、高橋もバイクから投げ出され、駐車中の乗用車に頭から激突。全治３カ月の重傷と診断された。当時高橋はバイクの免許を持っていなかった。

　容態が急変したのは同月２２日。危篤状態になり、２３日午前２時４６分に亡くなった。死因は「小脳クモ膜下出血ならびに中脳出血」とされた。

　亡くなった後も熱烈なファンの後押しなどもあって追悼盤がリリースされるなど、その人気は衰えず、中には後追い自殺するファンまでいたほど。在りし日の高橋を偲ぶイベントは今でも誕生日の９月２日前後に行われている。

　弟の高橋知秀はシンガーソングライター。兄のデビュー曲「天使の反乱」をカバーし、自身のアルバムに収録している。（敬称略）