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【1976年7月】横須賀ストーリー/“大人の女”になった百恵 宇崎・阿木夫妻と初タッグ

[ 2011年7月5日 06:00 ]

山口百恵が歌う「横須賀ストーリー」のジャケット
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 ★76年7月ランキング★
1 横須賀ストーリー/山口百恵
2 赤いハイヒール/太田裕美
3 夏にご用心/桜田淳子
4 わかって下さい/因幡晃
5 恋人試験/松本ちえこ
6 きらめき/野口五郎
7 ビューティフル・サンデー/田中星児
8 北の宿から/都はるみ
9 岸壁の母/二葉百合子
10 ジャガー/西城秀樹
注目山口さんちのツトム君/斉藤こず恵
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【横須賀ストーリー/山口百恵】

 「これっきり これっきり もう これっきりですか」――。話し言葉から入る歌詞も強烈なインパクトを与えたが、いきなりサビから入るスタイルも斬新だった。

 山口百恵の13枚目のシングルにして最多の売り上げ66万枚を記録した「横須賀ストーリー」。74年12月に「冬の色」でオリコンチャート初の1位を獲得して以来、2年半以上を経て7月5日付ランキングで2度目の1位に輝いた。神奈川県横須賀市出身の百恵の素顔を垣間見るような雰囲気をかもしだしていたことも手伝って話題となったが、アイドルだった百恵がこれを境に、弱冠17歳でありながら、“大人の女”を感じさせる路線へと大きく舵をきった歴史的な1曲となった。

 作詞は阿木燿子、作曲は宇崎竜童の夫妻で、初めて百恵のシングルを手掛けた。夫妻との付き合いは、アルバム「17才のテーマ」に「木漏れ日」ほか3曲を提供したことから始まる。百恵が宇崎が率いるダウンタウン・ブギ・ウギ・バンドの「涙のシークレット・ラヴ」を気に入りアプローチ。「横須賀…」はアルバム収録曲としてレコーディングされたが、出来ばえの良さにシングルとして発売することが決定。阿木が百恵の生い立ちをベースに詞を書き、それに宇崎が曲を付けた。イタリアン・ツイスト調の曲はわずか15分で書き上げたという。

 「横須賀…」をスタートに、「イミテーション・ゴールド」「プレイバックpart2」「美・サイレント」など、宇崎・阿木夫妻、そして百恵のチームはヒットを連発し、そのたびに違うタイプの、さまざまな女を表現してきた。宇崎は言う。「次から次へと面白い歌がよくできたな、といまさらながらに思う。それは百恵ちゃんが新しい歌を歌うたびに成長していったからで、こっちもそれに負けまいと戦ってきたから。いつも期待以上のものを彼女が出してきたから、こっちも半端なものは作れなかった。引退した時は寂しい気持ちと、ホッとした気持ちが入り混じった複雑な感じだった」。

 76年6月21日発売の「横須賀…」から、事実上最後のシングルとなった、80年8月21日発売の「さよならの向こう側」までの4年間に出した20曲のうち、7割の14曲が同チームによるものだった。

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